令和元年11月 総務委員会 11月12日
令和元年11月 総務委員会 11月12日
1.【台風19号に伴う被災地支援について】
2.【奈良市情報公開条例第7条に規定している不開示情報について】
3.【市民だよりへのマニフェスト掲載の是非について】
4.【老朽化した公立施設の改修等について】
5.【会計年度任用職員制度について】
6.【総合財団の在り方について】
1.【台風19号に伴う被災地支援について】
◆内藤智司
台風19号に対して市が速やかに態勢をとり、被災地のほうに応援に行ったことに対しては、本当に行った皆さん、そして態勢を組んだ危機管理課を含めて、全庁を含めた皆さんに敬意を表したいと思う。
その上で、今年4月から危機管理監が総合政策部から独立され、一つの組織のトップになったことから、今、奈良市の災害時受援計画は、BCPを作成しているところだが、それに基づく他市災害地における支援体制の行動基準等、あれば教えていただきたい。
◎小橋勇危機管理課長
本年9月30日に作成した奈良市災害時受援計画第1版、この中の第5章で、「被災した市町村に対する応援、いわゆる応援計画により、他市等の被災地に対して応援を行う場合の基準となる」事項を定めている。今回の支援についても、先遣隊を含め、おおむねこの基準どおり進めた。
なお、災害時受援計画については、今回の派遣も含めた被災地応援での教訓、関係機関との具体的な調整などを踏まえ、今後内容を充実した改訂版を作成することにしている。
◆内藤智司
被災地支援体制について、本市の行動基準と、中核市市長会の中でもそういった行動基準があると思うが、この中核市市長会との整合性については?
◎小橋勇危機管理課長
基本的には中核市市長会の枠組みの中で活動することが望ましいと考えているが、今回の災害では、3連休の初日に発災したこともあり、中核市市長会の情報収集、あるいは支援体制の確定に時間を要していたため、本市の応援計画に基づき、発災から4日目に現地へ先遣隊を派遣して情報収集を開始した。
中核市市長会の行う支援との整合性については、中核市市長会の支援体制としては、被災地の属するブロック内での支援を行い、対応ができない場合は、他のブロックにも支援要請を行うこととしており、長野市は中部ブロック、本市は近畿・中国ブロックなので、中核市市長会の支援に支障を来さないよう、かつ本市として一日も早く支援を行いたいという趣旨と、先遣隊派遣前に中核市市長会の行う支援に先立って本市として長野市に支援を行う旨、会長市である豊田市とも調整をした。
また、先遣隊が情報収集を行っている間に、長野市から正式に本市に対して派遣要請があり、中核市市長会の枠組みに先立って職員を派遣することになった。
なお、中核市市長会としての支援が開始された10月21日以降は、中核市市長会の枠組みの中で奈良市としての支援活動を行った。
◆内藤智司
今回も引き続き、友好都市、姉妹都市を中心に、本市の行動姿勢は、一定の理解をする。
しかし、限られた人員の中で、各課の職場の業務に支障を来していないか懸念するところだ。今、適正化の中で、本当に10人の職場がぎりぎり業務を行っている中で、今日言って明日行けとなれば、当然その人の業務がストップしてしまう。それが、かわりに誰かできるかという体制が今組まれているかということも踏まえて、考えなければと思う。
業務の調整を整えた上で派遣されるべきと考えるが?
◎小橋勇危機管理課長
被災地への職員派遣については、その所属課の業務への負荷がかかるということは認識をしているが、一方で、応援は一日も早い被災地の復興への支援が最大の目的であるとともに、本市職員が災害対応を現地で身をもって体験することで、本市の災害対応能力の向上を期待できること、さらに、本市が被災した際に、応援で構築をした信頼関係に基づく他市町村からの受援につながるものと考えている。
また、被災地支援はスピード感を持って対応すべきものであり、そのためには迅速な派遣と派遣職員の所属課における業務対応のために被災地支援のスケール感、スケジュール感を庁内各課で認識できるよう応援計画を策定し、今回もこの計画に準じて派遣を行った。
◆内藤智司
市の災害支援に対しての考え方、思いはよくわかるが、一つは大きな災害に対して、本市から例えば9人、10人行って、お役立ちは多分できるだろうと思うが、それより大きな力が必要だと思う。
本市独自で行うのも一つかとは思うが、仲川市長も中核市市長会の会長もやられた中で、要請を展開していくことが先決ではないかと考えるが?
◎小橋勇危機管理課長
中核市市長会の枠組み、要請の中で活動をすることが基本ということは認識しているが、被災地支援は一日でも早い被災地の復興を目指すものであり、その被災の状況によってはということでなので、被災の状況によっては、中核市市長会としての支援開始を待つことなく行うことも必要であると考える。
今回もその考えから、中核市市長会としての支援に先んじて職員派遣を行ったが、中核市市長会としての支援に支障を来さないよう、会長市である愛知県豊田市とも事前に調整を行い、了承を得た。
今後の被災地支援についても、中核市市長会との調整を踏まえて行いたい。
◆内藤智司
特に今災害が起きている分に対して、その体制を今BCP、9月に定められてから、改正をしながらではなく、その支援体制を、いつ発動してもいいという体制を構築するべきであろうと思う。
去年は台風21号、奈良県、大阪中心に大きな被害があった。本当に大変な被害だと思う。今回、例えば台風19号、それから15号がたまたま千葉県中心に行った。これが大阪、奈良の中心に来ていたときに、あの事態が我々の近畿圏内で起こっているわけだ。
そうなると、我々が被災地になるということはあり得る中で、その確立を十分しておくことが大事だと思う。
そのためには、今ぎりぎりの中で仕事をするのではなく、少し余裕を持った仕事のやり方、災害に備えていくんだということの考え方をぜひとも市長に進言してほしいと思う。
2.【奈良市情報公開条例第7条に規定している不開示情報について】
◆内藤智司
市民がそれぞれ奈良市の情報公開条例に基づいて公開申請を行っているわけだが、国会でもよく見られる黒塗りの部分が、不開示というところで、情報公開条例第7条で規定している不開示情報について、どのようなものがあるのか?
◎黒利次総務課長
奈良市情報公開条例第7条に規定している例外的に開示されない不開示情報には、次の6つの情報がある。
1つ目は「、法令等により公にすることができないと認められる情報」、2つ目は、「個人に関する情報で、特定の個人を識別することができる情報」、3つ目は、「法人等に関する情報で、法人等の正当な利益を害するおそれがある情報」、4つ目は、「犯罪の予防、捜査等に支障を及ぼすおそれのある情報」、5つ目は、「審議、検討または協議に関する情報で、意思決定の中立性が不当に損なわれるなどのおそれのある情報」、6つ目は、「事務または事業に関する情報で、事務または事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれのある情報」の以上だ。
◆内藤智司
不開示情報のうち、条例では第7条第5号に規定されている審議、検討または協議に関する情報というものを述べられたが、これについてどういうものか?
◎黒利次総務課長
事務事業の意思決定までの間における内部情報の中には、検討素案や機関として未決定の検討案のように、未成熟な情報や内部的に検討した情報がある。例えば、行政内部で審議中の案件、または内容の正確性の確認を終了していない行政文書で、公にすることにより市民に無用の誤解や混乱を招くおそれのある情報、事務事業の企画、検討等のために収集した行政文書で、公にすることにより行政内部の審議等で必要な情報を得ることが困難になるおそれのある情報。
こうした情報を公にすることにより、市民に無用の混乱や誤解を生じさせたり、一部の情報利用者にのみ不当な利益、または不利益を与えたり、行政内部の自由かつ率直な意見の交換が妨げられたり、内部的な検討のための必要な情報が得られなくなるおそれがある場合に不開示にできる趣旨だ
◆内藤智司
例えばこれから審議、今審議されている、児相の審議とかは、まだまだ審議過程が未成熟であるから、それを全部出せという形にはならない。
しかし、予算が決定されて、今まさに工事にかかろうというところに対しては、もう成熟されているわけだ。この分を例えばその制作過程、制作プロセスがどういうふうになっていた、こういったことをきちっと我々議員にも市民にも透明にして、これからの行政運営に対してでも、きちっとそのことは図られなければならないという意味では、成熟された分については、開示を求めて、透明性を図るべきだと思う。
3.【市民だよりへのマニフェスト掲載の是非について】
◆内藤智司
11月号の市民だよりでは、奈良市が選ばれるまちであるために、「マニフェストの進捗をお知らせします。」とある。これは、これまで仲川市長が当選されて以降、市民だよりに市長マニフェストの進捗の掲載を続けられているが、市民だよりでマニフェストの掲載をしている意図については?
◎山本浩之総合政策部参事
平成21年の就任以降、市長マニフェストの進捗を市民だより等で市民の皆様にお知らせをしている。市長マニフェストに関しては、市政を運営する方針として、重点施策に位置づけて進めているところだ。その施策の進捗状況については、定期的に周知する必要があると考え、最も効果的な手段と思われるなら市民だよりに掲載をした。
◆内藤智司
それでは、マニフェストを掲げ、みずから示した公約で市民の信託を受けた市長が、そのマニフェストを施策に反映させていくために、その計画をつくり、それを形にするための予算を組んで事業を進めていく、これは当然理解できるところだ。
あえて、「NARA2021の従来からの取り組みを中心に、3期目の3年目である現在の進捗状況をみなさんにお知らせします。」というようなスタイルで広報紙に掲載する必要があるのかどうかだが、マニフェストに沿って市の重点施策が決定し、数多くの事業を進められているわけだから、例えば市の重点施策の進捗状況といったタイトルでもいいのではないかと思うし、マニフェストにこだわるのであれば、今回の掲載以外の状況も、市民にとって知りたいはずの情報もあると思う。
マニフェストの項目は幾つあり、その中から今回の市民だよりで掲載した項目はどのように選択したのか。
◎谷田健次総合政策課長
3期目のマニフェストでは、大きく5つのテーマ、「もっとオープンでコンパクトな自治体へ、子育て・教育環境の充実で、未来世代へ先行投資、医療・介護・福祉の連携による、きめ細かな福祉の実現、県市連携のまちづくり、奈良市版の成長戦略NEXT1300」を掲げ、その中で具体的に30の取り組みを示している。
その中から、今年度の11月号には、市民の皆様になじみの深い事業で端的に進捗のあったものを9項目に絞り、2ページの紙面で紹介した。
◆内藤智司
市民だよりは市民全戸に配布されて、幅広い市民層に市の施策から生活に関連する情報を届けているが、市は市民に正しい情報を発信しなければならないと思う。
市に都合のいい情報ばかりを発信するのではなく、市が抱えている課題なども、場合によっては市民に問題提起するような記事を掲載、提供することによって、その声が施策の判断や意思疎通の参考になるなど、いわゆる広聴に生かすということも考えられるのではないか。
都合のいい情報だけを流し、広報紙を市長が私物化していると誤解を招くような状況にならないように、広報紙の編集には公平・公正な立場で、市民にとって有益な市民だよりを充実するようにお願いしたいと思う。
4.【老朽化した公立施設の改修等について】
◆内藤智司
11月号において、奈良市の決算と財政状況という特集が掲載されている。これは9月議会での市債、借金残高の減少傾向にあるとされているところだが、さきの9月定例会での決算関係の質疑、また、市からの提出資料といった報告の中においても、市債残高が減っているとされているが、市債は確かに減っている状況だ。しかし一方で、本市の施設は、雨漏りが生じている施設、先般はプールが閉鎖になった。いわゆる柱が腐って穴があいてというところもあり、そういった施設の老朽化がどんどん進んでいることは、皆さんも御承知のとおりだ。
市債を減らすことも大事だと思うが、今ある施設への対応をしっかり行うことも必要だと思うが?
◎小西啓詞財政課長
公共施設等の対応については、緊急性等を考慮して、計画的かつ効率的に対応すべきと考えて、その中でも、市民の安全・安心にかかわるような内容のものや後年度負担の軽減につながるものについては、中長期の費用対効果を見きわめた上で、重点的な改修等の予算配分を行ってきた。
しかし、厳しい財政状況の中、老朽化した施設改修への予算配分が十分でないという意見があることも認識している。
今後においても、公共施設の適正化を図るとともに、公共施設改修等については、引き続き緊急度等を的確に見きわめ、年度別の事業計画を立てることで、事業費の平準化など計画的な改修に努めたい。
また、工事費の財源として市債の発行を行うに当たっても、将来世代への負担増とならないように努めたい。
◆内藤智司
先行して質疑された宮池委員の「常収支比率を1%下げるのに何億円いるのか?」という発想は、今まで視点がなかったが、非常にわかりやすい表現だと思う中で、こういった児相の問題にしろ、設備をどうるすのか?
FM推進課という課で総合的な統廃合をどうするのか。どの設備を残すのか、どの設備を統合するのか、廃止するのか、というところをきちっとこれから進めていかないと、どんどん老朽化していって、もう建て直さないといけないとなると、費用もかさんでいく。その辺も含めて、奈良市としては、ほんとに大きな課題であるということを、市民に知らせるべきではないかと思う。
単純にそこだけ切り取れば、減ったよという形になるが、これから起債をしていく、償還していかなければならない財政がどれだけあるのか。我々議員にとってもそのことは大事だと思う。
5.【会計年度任用職員制度について】
◆内藤智司
9月議会で市長を通じて会計任用、フルタイムを中心に正規、非正規の同一労働に対しての処遇改善ということが発端でこの制度が条例化されているが、市長はそのことに対して十分答弁もあった。人事課中心にその制度設計、賃金の見直し等をやっているが、組合とも交渉している最中だと思うので、それをよりよい形で仕上げていただくよう要望する。
6.【総合財団の在り方について】
◆内藤智司
8月に、今回の一連の公募のやり方に対して質問をし、副市長には今後の総合財団のあり方をどうするのかを聞いた。
今回のスポーツ施設の公募に関して、いろいろ紆余曲折あるわけだが、総合財団自身が現在、新・奈良市行財政改革重点取組項目の中で、要は効率化、要は競争化、民間と競争できる自立型、そういったことをこの中でうたい、今取り組んでいる。
これまでの総合財団の考え方、市の考え方とこれからの考え方を含めて、これからの市の施設の管理運営を行うために設立された総合財団のあり方について、どのように考えているのか?
◎西谷忠雄副市長
総合財団は平成23年度にならまち振興財団など7団体を統合して、競争力の強化、統合による組織及び職員の活性化、経営の安定化、それに努めて、一元管理のもと総合力を発揮し、市民に上質なサービスを提供することを目的に設立をした。
しかし、統合から8年を経過して、市として財務会計上の見直しや総合財団内部の改革を支援してきたが、市からの指定管理料に依存をする財務体質は、依然十分に改善はされていないという状況だ。
今後においては、市として一定の支援は引き続き行うが、民間との競争力を強化することが望まれており、財団みずからの自主的、自立的な経営に向けた取り組みが必要であると考えている。
◆内藤智司
昨年度からの取り組みを進めている中、新・奈良市行財政改革重点取組項目において、外郭団体の経営自立化が項目の一つにされている。 市としてどのような姿勢で今回取り組んでいるのか?また、自立化のめどは立っているのか?
◎西谷忠雄副市長
新・奈良市行財政改革重点取組項目においては、外郭団体の自立化を図るため、市と外郭団体との役割分担を明確にする。 役割分担の明確化ということについては、他の民間事業者と同様に、市民に対して公共的、公益的な事業やサービスを安定的に提供するに当たり、市が業務内容や経費を精査し、指定管理等を発注して、費用の精算を求めない。
一方、外郭団体は、受注者として非精算によるインセンティブをもって、持続可能な経営基盤を築いて、効率的、効果的に事業の実施に努める。
そうした中で、市として外郭団体の自立的経営を目指して、必要なサポートを行いたい。
◆内藤智司
今回の公募は、市のこうした行政改革の取り組みの姿勢のあらわれだが、これまでから外郭団体の自立を促すために、今あった指定管理料の非精算という御答弁を頂いた思うが、急遽精算するという市の決算対策とも言えるような行動も見受けられた。
その取り組みに疑問を感じるが、指定管理料の精算としてはどのように考えているのか。
◎西谷忠雄副市長
今委員がお述べの非精算から精算にした経緯というところでいうと、平成28年度には外郭団体の改革の方針を見直すことにおいて、一時期非精算から精算に変更したという経緯がある。
しかし、外郭団体の経営の自立化を推し進めるためには、指定管理の経費を十分に精査した上で、先ほど申し上げました役割分担を明確にしていくことが重要であると。 市は発注者としての立場を維持し、受注者としての立場を、外郭団体として自立したという立場を尊重し、その経営努力を評価して、指定管理料については非精算としたいと考えている。
◆内藤智司
自立を求めていくのなら、やっぱり非精算にしながら、その積み立てなりをして、自己資金というものをつくっていかなければ自立はできない。
大阪市長が外郭団体を要は自立させた経過は、あそこは全部非精算、長年にわたって数十億円という金を内部留保しながら、いわゆる民間に手放したという経過があってできたが、今おっしゃるように自立させるためには、非精算でなければならない。それをいっとき精算して、収支均衡やという形でみんな吸収して、来年からもう一回非精算にします、そこからまた努力していかなければならないのですが、そういった中で、今、31年度は予算据え置きである。そうすると何が起こっているかと言うと、外郭団体のプロパー職員は、採用されるときに市の職員と同じような昇給の条件で採用されている。それが、予算を据え置きされると昇給ストップ、その昇給分を、やはり採用したときの条件であるから、どうするかというと、内部留保の中で、自分のところの中で賄っていかなければならないといった状況の中で、今運営をされている。
そういったところも含めて、やはり自立という分に対しては、市としてはもう少し手だてをしていかなければできないのではないかと思う。 今回の形はどうあれ、万一総合財団が指定管理者として補えないといった場合、どのようになるのか。これまで各施設を担っていただいたプロパー職員の処遇はどのようになるのか、また、新たな事業への取り組みのめどは立っているのか。
◎西谷忠雄副市長
総合財団など外郭団体は、市から独立した事業体であるということである、現行の指定管理制度のみに依存しない、自立的な経営を期待しているところである。
しかしながら、これまで公共施設の指定管理を受け、経営を行っていた団体であるので、いきなり支援をなくすということには少し無理があるということは考えているので、受注可能な新たな業務の獲得を含め、支援を行う必要があると考えている。
◆内藤智司
もう一点お聞きするが、7月の公表の中では、非公募を公募にして一括公募という形になっているが、昨今、非公募にされている。 指定管理者の指定に関する手続における公募、非公募の方針というのはどのように決定されるのか。
◎西谷忠雄副市長
公募、非公募の区別というところの御質問だと思うが、特にスポーツというところでいうと、特有のこれまでのスポーツ振興ということでの歴史という中で申しますと、どうしても民間事業者に全てを投げてしまうと、指定管理がうまく機能しないというような場合もあるので、指定管理の業務、市の施設の管理という面において、うまく運営しようということを考えると、一部については非公募にさせていただくということと、より公益的に、経費的にも十分に対応できるものの内容につきましては公募とさせていただいて、より民間の力を活用していくという考え方である。
◆内藤智司
外郭団体、特に総合財団等々については、指定管理をしている外郭団体において、繰り返しになるが、市が施設をつくって、それを直営でするのではなく、もう少し安価な職員を雇って、それは市の職員と同じような給与体系でやっていくというのがもともとの成り立ちであって、公の施設をやっぱり外郭団体、市が管理する団体に任せてというのがもともとの成り立ちだったと思う。
それが、仲川市長が就任されて、7つ、9つ、あった財団を一つにまとめて総合財団としてから、自立を目指してという形で行革をされてきたが、行政経営課がなくなって、今財政課に移管されている。
行革の部分の市としての手だてが、今本当にできているのかという形になれば、なかなかそうはなっていないように見受けられる。
私自身は外郭団体、観光協会、社会福祉協議会に今まで目を向けてきていなかったが、昨今やっぱり財政の絞り込みがそこにあることに対して、今、総合財団の職員はプロパーが84人、アルバイトの方が四十何人かおられるようである。
そういった方々の処遇も含めて、これからそれを例えば競争させていくという形になれば、その人らの例えば処遇とか、いわゆる生活とかを守る、そういったことが我々行政側としての、役割だと思う。
市がつくってきた外郭団体。目的は公共施設を管理してもらう。それを自立性とか、自分らで金を生み出してとかいう形ではないと思う。 そういったところを十分見きわめて、確かに給料が高いから、同じ仕事するんやったら民間の安い方々でやったらいいと民間でもできる仕事かもしれないが、そこの整理をきちっと市としていかないと、管理だけやってもらっているわけじゃないので、今、全国的に問題になっているのは、災害が起きたときの拠点であるわけで、それを外郭団体でするのか、それを民間にやってもらうのか。
民間の仕様書の中に、公募の中に、災害時における対応と一言書いておけば、それも可能かもしれないが、そこもリスク管理として求めていかないといけないと。これは、前の委員会でも同じことを言わせていただいたと思う。それを重ねてお願いをさせていただいて、今回の総合財団の考え方について、再考していくべきだろうということは強く要望しておきたいと思う。