奈良市 令和3年3月 予算決算委員会 03月19日

奈良市 令和3年3月 予算決算委員会 03月19日-01号

【1,県域水道一体化について】
【2,クリーンセンターについて】
【3,仮称子どもセンター事業について】
【4,監査の指摘事項における取扱いについて】
【5,ならまちセンターの指定管理に関連して】

【1,県域水道一体化について】
◆内藤智司 
 県域水道一体化の覚書に参加している、奈良市を入れて27市町村のうち大和高田市がこの3月定例会に、令和3年4月1日から施行する議案として、大和高田市水道事業給水条例の一部を改正する条例を提案している。
 この議案の中身は、上水道の料金を値下げするものだ。中身によると、理由は、「大和高田市は県域水道一体化にぜひとも参加していきたい。料金の値下げは長年の懸案事項であった。本年度の経営戦略を立てたところ、現時点では料金を下げることができるとの結論に至った」という内容らしい。これは私も大和高田市の友好にしている議員から情報を取った。
 値下げの効果額は5800万円ぐらいである。12日に予算特別委員会で既に可決済みであり、本日、本会議で採決される予定だと聞いている。
 覚書の締結後にこのような案件が出てくること自体、理解し難い。このようなことを容認していけば、他の市町村も連鎖して追従してくる可能性があるのではないかと懸念する。
 大和高田市のように、広域化に参加を予定している市町村が料金値下げをしたことにより、財政シミュレーションの効果にはどのように影響があると考えるのか?
◎仲川元庸市長 
 県から示されている財政シミュレーションについては、現状の各市町村の料金を反映したものであると聞いている。
 今回の大和高田市の料金値下げについては、28市町村の現行料金の総収入「290億円」に対しては0.6億円程度の影響があると聞いている。これらを踏まえたシミュレーションが必要になってくる。
 今後設立される予定をしている協議会においては、各市町村の意見、また利害をどのように調整していくかが大変重要であり、かつ難しいテーマであると考えている。  県下で最大都市である奈良市としては、そのような調整に当たり、中心的に役割を果たしていくということが重要だと考えており、今回のようなケースで全体の統合にどのように影響が起きるのかということについても、しっかりと議論を酌み交わしていかなければならないと認識をしている。
◆内藤智司
 大和高田市は、料金値下げをして実質の利益を減少させることになる。それは何を意味するかといえば、大和高田市の水道事業の内部留保金が減少することになる。
 これは、ちなみに大和郡山市が28億円の内部留保金を一般会計に繰入れしたということで、今回の一元化の中でどうだろうと言う話はあるが、この値下げをする行為というのは、大和高田市で広域化の前に料金を下げる、市民に還元しているということは、奈良市が独り負けにならないか?この辺のメリットを示してほしいと思う。
 次に、広域化において、奈良市並みの水道料金レベルに合わすと、単独でも広域化でも市民が支払った料金から生み出された利益はほぼ同じであるため、広域化されると、奈良市民が支払い、生み出した利益はみんなのものになってしまう。
 そこで、広域化の料金を奈良市並みの水道料金に合わせることについての市長の見解は?
◎仲川元庸市長 
 現時点において県から示されている財政シミュレーションについては、適切な更新投資水準を設定した場合には、奈良市並みの水道料金で経営できるかどうかという試算をしたものだ。
 県から出されているシミュレーションについては、あくまで現段階での試算ということで、当然、今後議論していかなければならず、最終的な結論ではないと認識している。
 これから統合を検討していく議論の中では、参加されている市町村、また県の考え方も踏まえて、経済合理性をどのように発揮していくかということを一番に検討していく必要がある。
 その中で、奈良県全体が協力をし合って、全体最適化がどのように図れるかということをじっくりと議論していく必要がある。
◆内藤智司
 広域化では大淀町、葛城市は料金統一から除外されるので、格安料金である奈良市に合わすことになる。
 大和高田市の議案が採決されれば、この4月から水道料金が値下げとなるが、利益が計上されることを確認している。しかし、広域化で言っている奈良市並みの料金に合わすと、赤字になる。
 広域化の財政では、大和高田市民が支払う料金からは利益が生み出されることはない。このように、奈良市以外の市町村は奈良市の料金より高く設定されているため、広域化の財政に利益として貢献してくる市町村はどれだけあるのか心配だ。この条件で安心・安全な水道水を送り続けることができるのか不安だ。
 柿本委員が分科会で指摘した奈良市の効果額90億円を24年間で割り算すると3億7500万円。広域化による奈良市の効果額3億7500万円より奈良市民が支払う料金から生み出される利益がはるかに多いことから言えることは、奈良市の利益を差し出し、みんなのものにすることで、奈良市民の現金が市外に流出することになる。これは過去、消防広域化をするときの状況とほぼ同じ状況ではと、以前にも指摘した。
 料金を一律にすることには無理があり、不公平さを生じる結果となる。市民が納得するように、情報や資料を奈良市がしっかり作って、我々が市民にそのことを、奈良市の有益性、この一体化をすることによって有益性があるということをしっかり説明できる資料、情報を提供してほしい。

【2,新クリーンセンターの建設について】

◆内藤智司
 新聞報道で、3月9日開催の大和郡山市議会で、2021年度中に建設への地元の理解が進まなければ、2022年度から大和郡山市単独で施設整備を視野に準備を始める意向を明らかにした。
 このことについて、市長の見解は?
◎仲川元庸市長 
 大和郡山市とは直接、市長同士でも議論しているが、従来から地元の承諾ということが広域化参加への条件として示されている。
 奈良市としては、クリーンセンターの候補地の確定については、地権者と、地元住民の皆様の理解、この2つが最も重要であるという考えを継続して持っている。
 また、今回参加を予定している2市1町の相互理解については、これまでも様々なレベルでの検討を行い、施設の規模やコストのシミュレーションなど、多岐にわたる情報交換などを進めてきた。
 今後、大和郡山市の話のように、いわゆる時間的な期限をある程度意識した検討をしていかなければならない段階に差しかかっているということについては、奈良市としても当然認識をしている。
 今後、建設的な議論をよりしっかりと積み重ねていくとともに、大和郡山市から御指摘をいただいている地元の理解ということについては、奈良市がしっかりと汗をかいて確実に事業を進めていけるように全力で取り組んでまいりたい。
◆内藤智司
 広域化について、5市町から2市1町になったわけだが、コロナ禍の中で令和2年度はなかなか会合が進まなかったということも聞いているが、それ以降どのような協議を行ってきたのか?
◎仲川元庸市長 
 広域化については、5市町から2市1町になって初めての広域化合同勉強会実務者会合を令和2年11月に開催して、今年の2月までに計3回、合同勉強会を行っている。その中では、各市町と、県との間での認識の共有を図っている。
 その間においては、実務者レベルにおいても、各市町村に赴いてコストシミュレーションの見直し、また、各市町の現状の分別方法の違いやその実態についての認識の共有、また、最新の施設の取組などの情報共有など、継続的に議論や意見交換を重ねてきた。
 今後も大和郡山市、そして斑鳩町との協議、調整をしっかりと行い、広域化の枠組みの確定を早期に目指すと同時に、地元の御理解を得られるようにさらに努力したい。
◆内藤智司
 今回のクリーンセンターの建設に当たっては、新斎苑よりはるかに高度な交渉、準備を進めていかなければならないと思う。本市だけでなく、県、大和郡山市、斑鳩町、こういった行政と調整をしながら、一番大切なのは地権者及び地元の協力、理解だと思う。自治会を2つに割ってしまうというようなところから始まると、大変な苦難を乗り越えることになると思う。
 急ぎなのは事実だが、一番最初は地元の理解、それから各市町村との、2つの市町、県との協議、ここはきちっとステップを外さず進めて、建設に進んでほしいと願う。今の工場の現状を考えると、奈良市も一刻も早く新工場を建てなければならないというのは、我々奈良市民の新火葬場に次ぐ本当に大事な事業だと思う。

【3,仮称子どもセンター事業について】
◆内藤智司
 子どもセンター開設には、万全の体制で臨んでいくことはもちろんだが、この先、市長が替わっても、副市長が替わっても、言わば市の担当者が替わっても、行く末、この事業が終わることはないまた、今の社会情勢から、虐待が増えることはあっても減ることは考えにくい。
 さきの総務分科会では、担当課をサポートする人事面、それをサポートする予算面についても各担当課から聞いた。この先、いろんな予算の増減が、国からの事情もあろうかと思うが、他の事業を縮小してでもこの事業だけは縮小できない、そういった覚悟を市長として聞きたい。
◎仲川元庸市長 
 現下の厳しい子供や子育て家庭の置かれた現状に接する中で、保健所や教育センターを有する中核市として、全国のモデルとなるような児童相談所事業に取り組んでいく必要があると強く認識をしている。
 この点については多くの皆様方にも御理解をいただけているところと思うが、委員からも再三指摘のある、人的資源の確保という部分については、特にこの事業を支えていく上では重要であると認識している。箱はできても中身が伴っていなければ、丁寧で質の高い支援事業ができないということは明らかだ。そういった意味では、開設までの取組よりも開設後のほうにより大きな責任と、そして重要性があると考えている。
 あらゆる市の経営資源を投入してでも、一度スタートをすれば途切れさせるわけにはいかないので、全庁的な応援も含めて、この事業については市民の協力も得ながら、この先、将来にわたって安定して質の高い事業に取り組めるように、使命感を持って市民の期待に応えてまいりたい。
◆内藤智司
 市長、本当に心強い答弁をいただけたと思う。これは、市長と我々議会との今の約束と受け止めたいと思う。
子どもセンターを奈良市で造っていこう、と市長が言ってから、それに全力で今日まで取り組んできたと思う。いよいよ1月に建設に係る契約も議決して、我々議会としても本当にいい子どもセンターを造っていこうということで取り組んできた。
 私は一貫して、この子どもセンターを造るに当たっては中身が大事だと、人の充実を求めてきた。しつこく言っている。しかし、それだけ我々は、ここでしか市長、それから行政の皆さんにお願いができない。
 後になって完成してから「そら、言わんこっちゃない」ということが過去にちょっといろいろあったが、今回は「ほら、言わんこっちゃない」ということに絶対になってはならない。そういった意味では、今、市長に力強いお言葉をいただいた。この人に対しての手だて、これを行く末、きちっとしていただけるようにお願いした。

【4,監査の指摘事項における取扱いについて】
◆内藤智司
 今まで定期監査、外部監査、包括外部監査、いろいろあるが、この監査について、指摘事項についてどのように取り組んでいるのか?
◎仲川元庸市長 
 監査委員の監査については、行政事務の適法性、能率性を確保する観点から行われており、その指摘事項に対しては、適切に対応していくことは当然、行政運営上、大変重要なことであると認識している。
 過去の指摘事項については、それぞれの所管課において随時是正、改善に努めてきた。
◆内藤智司
 では、月ヶ瀬梅林の管理に係る補助金について、どのように是正されるのか?
◎仲川元庸市長 
 2つある補助事業が明確に区分をされていないという点については、改善が指摘されているので、速やかに改善したい。
 事業の対象となる内容等をしっかり精査して、本来の事業の趣旨に合うような形を目指したい。
 これ以外にも、この補助金の問題から派生した、他の補助金事業等についても重複がないかの確認、また調整等について、それぞれの各所管課においてしっかりと見直しを行っていくことは当然重要なことであると認識している。
◆内藤智司
 この月ヶ瀬梅林に係る補助金が高いとか安いとか、そんなことを私は言っているわけではない。梅林を保護している皆さんに対しては、その分の予算は執行したらしいが、監査が指摘している内容について、出し方がまずいや、市民に分かりにくいのではと指摘されている場面がある。
 そういったところを是正していくことが、市民に分かりやすい税金の出し方、支出の執行の仕方だと思う。
 その上で、今後の監査での指摘等に対してどのように対応していくのか?
 また、その指摘等の対応状況、これも監査委員事務局に尋ねると、言いっ放しではなく必ずそれに対しての是正を求めているとお聞かせいただいたので、その対応状況を議会に報告するということについてどう考えているのか?
 我々はその予算審査をするに当たって、監査からどう指摘をされているのか、それがどう是正されたのかということも含めて、予算審査に非常に役立つ情報だと思っている。
 この辺の考え方については?
◎仲川元庸市長 
 監査委員事務局の業務に関するところだが、市の立場としては、監査から指摘をいただいたものについては改善をする義務があると考えている。
 過去の指摘事項についての、いわゆる措置状況のモニタリングということについては、指摘のように大変重要な点であると考え。どのような形が望ましいかということも含めて、検討したい。
◆内藤智司
 検討して、次年度からでも、監査内容の状況も含めて議会への情報提供を求めておきたい。

【5,ならまちセンターの指定管理に関連して】
◆内藤智司
 多額の公費を投じて、多くの市民の反対がありながら、ならまちセンターの展示ホールを閉鎖し、ならまちセンターを改修した。その後、市長は、奈良の魅力をアピールし、ならまちのランドマークとして都市格の向上に資する施設に生まれ変わらせると議会で説明した。また、ならまちの中心施設として、奈良の魅力をより深く感じていただくための知的空間、上質な時間を過ごしてもらう場所などと説明した「coto coto」の撤退。
 直営から総合財団へ運営を移管されたということを受けて、今後の事業運営はどのようになっていくのか?
 コロナ禍で次の業者が見つからなければどうなるのか?
 多額の税金を投入された結果の説明責任、地域住民、市民への説明責任については?
◎仲川元庸市長 
 途中段階での評価では、一定の成果について評価の確認はいただいたが、結果として、現在のコロナ禍において事業の継続が難しくなったので、現在、撤去の作業をしていると聞いている。
 今後の運営形態については、このコロナ禍がまだしばらく続いていくということもあり、それらの状況が与える影響も見定めていく必要があると認識している。
 その中においては、ならまちセンター自体が図書館や市民ホールなど複合的な機能を持つ施設であるという特性を鑑みて、ならまちのランドマークとしてどのような機能を持ち、兼ね備えることが望ましいのか、指定管理者と共に検討を進めたい
 なるべく空白期間を短くしたく、できる限り早い時期にオープンしたい
 この事業については、市が取り組んできた事業の責任も当然あり、現在整備されているスペース、また現有の施設については、無駄にすることなく引き続き有効活用を図りたい。
◆内藤智司
 以前から、このならまちセンターの展示ホールの廃止などへの反対を強引に押し切って改修され、自らの政策がコロナ禍で立ち行かなくなったからといって突然、総合財団への方針変更について、当時の我々は、市長の肝煎りという政策であったと認識している。その結果、事業の撤退、このことについて何か反省点は?
◎仲川元庸市長 
 当事業については、私が就任をしてから取り組んできた事業なので、当然、結果としての責任を負う立場にある。
 コロナという予見できなかった事態もあるが、これらの状況も含めて、どのように今後改善をしていくかということが私に求められている役割であると認識している。
◆内藤智司
「coto coto」については、ならまちセンターの管理料といった、言わば所管外になる話で、委員長から止められてもおかしくないと思うが、今聞いていても、このことに対して、私は市長に、真摯に反省してほしいと思う。謙虚であるべきだと思うし、そこからまた新しいもの、支える職員の皆さんが市長のために一生懸命やろうと思ってくれると思う。
 3期目から私は市長に、一貫して、1つのことをお願いしてきた。手足となる職員にボトムアップを求めてと。その結果、トップダウンということが大きく見えたと思っている。
 新年度を迎えるに当たって、まだまだ市長として頑張っていただかなければならない。そういった意味では、もう一度心を改めてボトムアップに努めていただきたい。