奈良市 令和4年 2月 観光文教委員会 02月02日

【1,バンビーホームの処遇改善について〈意見〉】
【2,消費生活センターについて】


【1,バンビーホームの処遇改善について〈意見〉】
◆内藤智司〈意見〉
 国の施策、今回のコロナで処遇改善をしていこうという話だが、バンビーホームの指導員だけではなく、介護、看護、保育、それから幼児教育、この辺の処遇も全体的に改善していこうという国の趣旨だったと思う。
 地域教育課だけではなく、いろんな課をまたいで、人事のまたがる話だと思うが、私もかねがねそういった処遇改善には、正規と同じ仕事をしているならば改善していくべきという主張をしてきた。今回を機に一刻も早く改善していくべきだろうし、3月の当初予算というところもあるが、4月から募集をしていく一つの手だてとして、処遇改善というのは求めるものであると思う。
 
【2,消費生活センターについて】
◆内藤智司
 この事業は市民にはなかなか見えづらく、ネガティブな事業なので、観光戦略課みたいに前に出てやっていくという事業ではないので、なかなか市民には伝わりにくい事業だと思う。それだけに本当に困った方々が相談されてくるので、ちょっとした誤解でトラブルになりかねない。そういった部署でもあろうと思うので、ここで改めてその役割と現在の体制については?
◎松本賀史産業政策課長 
 奈良市民を対象に消費と商品に関する相談や苦情について、資格を持った専門相談員が相談者と事業者の間に立ち、トラブル解決の手伝いをしている。
 また、消費者被害を未然に防ぐための消費者啓発を発信する役割や、県や国民生活センターと連携して商品テストなどにつなげて、解決へ導く役割を担っている。
 加えて、体制については、専任の消費生活相談員は会計年度任用職員として5名採用して、センター長は産業政策課長が兼務している。
◆内藤智司
 次に、専門職員と、多様なニーズに合わせて対応していかなければならないということで、スキルを持った方が当然必要だと思うが、どのようなスキルを持った方なのか?
   それと、研修を受けた方が対応しているのか?
   それからそのスキルアップ等の取組については?
◎松本賀史産業政策課長 
 当センターに勤務している相談員全員が、消費者安全法第10条の3第1項に規定されている「消費生活相談員資格試験」に合格している者です。また、併せて消費生活専門相談員、消費生活アドバイザーの資格も持っている。
 スキルアップのための取組としては、日々変化していく相談や苦情に対応するため、国民生活センターが実施する研修を受講し、スキルアップに取り組んでいる。年間1人当たり3回程度受講して、多岐にわたるテーマにおいて幅広い知識と専門性を身につけている。
 また、法律の専門性が求められる相談案件については、月に2回、弁護士からのアドバイスを受けて、理解を深める機会を設けているほか、奈良県が開催している「苦情処理事例研究会」なども受講している。
◆内藤智司
   問合せの件数等については、令和2年度では、2,200件近い問合せがある。その数字には驚いたが、内容についても、近年、通信サービス等の今の時代らしい、状況の中で問合せの内容が高度化し、多様化しているように見受けられる。年齢層についても、歳を取るごとにパーセントの割合を占めているというところについては、今後さらに増えていくと懸念される。
 そんな中で、消費生活センターに相談を持ちかけられた場合、どのような対応を取られて、どこまで対応されるのか?
   相手はネガティブ、いわゆる困って電話してくるわけなので、対応するに当たっていろんな思いを持たれるというところもあると思う。対応に納得されない場合、どのような方法を取られるのか?
◎松本賀史産業政策課長 
 市民からの相談は電話もしくは来所して、受付をしている。相談内容を聞き、市内在住の方か、消費者と事業者間のトラブルか、犯罪などほかの対応案件ではないかなど、当市センターの担当案件であるかどうかをまず確認する。
 当市センターの担当案件であれば、消費者被害、トラブルに遭った消費者とその案件の契約先の業者などから状況を聞き取り、状況に応じて助言や解決のための事業者との交渉の手伝いをする。
 トラブル解決の結果は様々で、例えば話合いにより、状況によっては解約の合意が成立し、相談者が関連する料金を一旦支払った場合のときでも、相談者へ返金される事例がある。
 対応に納得がなされない場合については、被害の内容によっては、弁護士相談や福祉関連などの専門の相談機関への相談のほうが適している場合がある。その場合は、適切な窓口を案内する。
 また、相談者から事業者への要求が行き過ぎた内容、いわゆる不当要求などであることや、相談者が高齢、障害者のため認知能力が低く、消費生活センターの役割について理解していただけないこともあるが、常に中立、公正な立場から説明して、理解していただくように努力している。
◆内藤智司
   いろんなニーズに応えていかなければならない、いろんな方の対応をしていかなければならない。特に中立、公正な立場から説明するというのがやはり行政の確かなところかなと思うし、その業者さんの営利を考えてもおかしいし、個人の利益を考えるのもおかしいし、やはり中立に立つというのは非常に難しいと思うし、困ったら相談しているわけであって、それを例えば中立の立場でいくと、どんな丁寧な言葉で言っても不満を持たれるというか、対応が悪いというふうに称される方もいると思う。
 そんな中で対応するが、今、その対応の記録、これをどのように管理しているのか?
◎松本賀史産業政策課長 
 当センターで受付した相談案件は、パイオネットと申しまして、「独立行政法人国民生活センター」が管理している全国消費生活情報ネットワークシステムに登録を行っている。
◆内藤智司
 その記録の公開は可能なのか?
◎松本賀史産業政策課長 
 公開を希望される内容にもよるが、個人情報を含むパイオネットの情報は、入力した各市町村の消費生活センターでのみ閲覧可能となるので、奈良市の場合でしたら奈良市個人情報保護条例にのっとり公開されることになる。
◆内藤智司
 記録は今説明があったように、相談者というか、受けた側が記録をもって管理していると思うが、文字に書いた場合とそのときのやり取りとニュアンスが変わったり、記録を残される方の主観が入ったりとかいうケースがあるので、今後それを公正な立場で、中立な立場でというところで問題が起こらないとも限らないので、音声で残すなど考え方はないのか?
◎松本賀史産業政策課長 
 対応に納得されない場合についても含め、消費生活センターでは事業者、相談者とトラブルが起こる可能性があるため、音声での保存の必要性は以前よりも感じており、録音装置の導入を検討している。
◆内藤智司〈意見・要望〉
 そのとおりだと思う。
 俗に言うクレーマーとか、高齢者が増えてくることによって認知されない場合、これを一生懸命されているところを、きちんと行政として問題が起きても対応できる音声で残すというのは、今後非常に必要になってくると思うので、そのことは所管される副市長を含めて、財政面も含めて、要望しておきたい。