奈良市  令和4年7月 市民環境委員会  07月26日

【1,地域自治協議会の設立の目的について】
【2,マイナンバーカードについて】
【3,新クリーンセンターについて 】〈意見〉

【1,地域自治協議会の設立の目的について】

◆内藤智司

この市民環境委員会は地域づくり、まちづくりがテーマであるということからすると、私自身、去年の当選以降、まちづくり、地域づくりを精いっぱいやりたいと強く思っている。この1年間、本当に一生懸命、皆さんとともにまちづくり、地域づくりに励んでいきたいと思う。

 その中で、私自身も地域で地域自治協議会、率先して推進しているが、なかなか思うようにいかないところがあり、行政との関わりをどうしていくのか?自分たちの自己財源をどうしていくのか?大きな課題だと思う。その財源においても、考え、勉強しなければいけないと感じている。

 まず、その運営に対して、11団体が認定されて以来、現在、14地区において設立されたが、改めて、地域自治協議会の設立の目的については?

◎高本英明地域づくり推進課長

 それぞれの地域で住民自ら地域の課題解決を図り、まちづくりの推進に積極的に取り組んでいる。少子高齢化の進展に伴う地域の担い手の不足、また自治会加入率が低迷するなど、地域のつながりが希薄化している中で、地域の様々な分野の団体が連携し、そして地域で主体的に課題解決を図っていく地域自治協議会の役割は、地域コミュニティーの維持、発展において大きな役割を果たしている。

◆内藤智司

 では、各地域で地域自治協議会を構成する各団体の連携強化、地域住民の交流など、それぞれの地域性などに応じて様々な課題もあるが、主体的な取組が進められている。

 一方で、地域自治協議会が継続的に運営を進めていくための課題として、担い手確保、これはもちろんだが、運営に関わる資金、いわゆる財源の確保も大きな問題であると思っている。

 設立から3年とされていた、「いわゆる立ち上がり支援交付金」、これが4年目以降も継続して地域づくりの一括交付金として交付されることになった。一定の財源支援が継続されることになったが、生産年齢人口が減少していくと見込まれている中で、市財政の維持も大きな課題であると思う。

 やはり、地域自治協議会としても、財政的に自立的な運営ができる体制を構築していかなければならない。このことも重要と考えるが、今後の地域自治協議会の持続可能性という観点でどのように考えているのか?

◎高本英明地域づくり推進課長 

 地域自治協議会の活動については、地区自治連合会や自主防災・防犯組織、また地区民生委員・児童委員協議会、また地区社会福祉協議会など、地域の中核として活動されている団体など、様々な方々が連携して地域の課題解決に取り組んでいただいている。

 こうした活動を継続的にサポートするため、設立から4年目以降についても交付金による支援を行うこととしたが、一方で、地域との協働による地域の力を生かした住民サービスの向上、そして行政運営の効率化などを図るため、市の業務についても、地域でできることは地域に担ってもらうことも重要であると考えているので、またそれが地域自治協議会への自主的な取組による地域コミュニティーの活性化、ひいては地域自治協議会の財源確保により自立的な運営の継続にもつながっていくと考えている。

◆内藤智司〈意見・要望〉

 今、地域自治協議会に取り組んでいるところ、それをじっと見ているところもあるが、基本は地域福祉、地域の活動を今後どう継続していくか?その方法は何なのか?ということを探っていると思う。明治地区を立ち上げた。1年が経過して、ほとんどの団体が1つのプラットフォームの上で毎月会議をしながら、ああしよう、こうしようといろんなことを相談して、いろんな知恵を出している。

 市民だよりの配布、明治もやっている。今まで自治会員が配布していた分を、一旦業者に渡ってもう一回戻すときに、いろんな問題があった。それこそ自治会に入っていない所を含めて、それを全部、女性防災クラブさんが担ってくれたりとか、女性学級さんが担ってくれたりとか、その目的は、自治会が回れていない非加入世帯のお年寄りさんとこの見守りとかも、月1回だが、健康を確認できているという評価もされている。そういった意味では、地域のいろんな課題をいろんなツールをもって解決していくための、1つの大きな手段だと思っている

 自主財源の話も確かに大きな課題だが、一番いいのは地域自治協議会が自ら事業を起こして収益を得て、それを地域に返していく。1つ我々が今話し合っているのは、地域で育てた野菜、花などを道の駅のようなものを造って、地域の人に来てもらって地産地消をしてこれで得た収益で地域の道路を舗装していく、市役所がつけてくれないカーブミラーをつけていくなどに役立てていきたい。こういった取組というか構想を持っている。

 そういったところからすると、当面は市の行政の仕事を地域自治協議会に担わせていただいて、それが市民だよりであるのか、今検討されている学校の用務員の仕事なのか、リサイクルの缶集めなのか、そこのところを、いろんなハードルをクリアしながら地域でできることは地域でやっていく。そのことが必要だと思う。それ以上に、行政コストがどんどん下がっていく中で、我々の地域活動をどれだけ維持していくかというのは、これは個々の大きな与えられた責務だと思っている。そのことを踏まえて、これからまた市と連携をしていかなければならない。市もそれに応えて、縦割りを早く脱却して、いろんなところの課といろんな課題を解決できる、そういった窓口になれるようにお願いしたい。

【2,マイナンバーカードについて】

◆内藤智司

 現在、国を挙げてマイナンバーカードの普及に努めている。今、カードを作って、電子マネー、健康保険証とひもづけて口座を登録すれば2万円相当のポイント、これをつけてカードを推奨していこうと。奈良市は独自で1,000円、いいのか悪いのかは別として、付加しながら広めていくということの努力をしている。

 これも行政サイドとしては、国レベルで行政コストを今後、将来このカードで抑えていくという考え方だと聞いている。その上では、住民にとってはこのカードが有益なのか?いや、市が作れというから作った。利便性を含めて一人一人が持てるという形が一番いいと思う。

 そういった中で、市民課は今、一生懸命取組をしていると思うが、現在のマイナンバーカードの交付状況については?

◎森田円市民課長 

 令和4年7月1日現在のマイナンバーカードの交付枚数は18万1255枚で、交付率は51.10%。これは、中核市62市中では2番目に高い交付率となっている。

◆内藤智司

 全国の交付率、この平均は約45%だと聞いている。奈良市は比較的というか、中核市の2番目というのは相当努力した結果だと思うが、その要因としてこれまでどのような取組をしてきたのか?

◎森田円市民課長 

 令和2年6月から大規模商業施設にマイナンバーカードセンターを開設して、土日祝日のほか平日も夜8時まで申請を受け付けている。また、職員が自治会や大規模商業施設、警察署、県庁、大学、ワクチンの接種会場など様々なところに出張し、申請を受け付ける出前申請に継続的に取り組んでいる。

◆内藤智司

 もともと申請が始まったときは、市の窓口だけの受付で申請してくださいという呼びかけだったが、自ら出前出張して協力するからということで、当時、自治会にも何度か足を運んでいただいた経過の中で、何%を目指してるのかと聞くと、21%と言う話だったが、今日においては、そういった出前も含めていろいろな努力をして51%、52%というところだと思う。課の担当している人が少ない中にあって、非常に私は努力されていると思っている。

 でも、まだ50%、今後の課としての目標、それに対する課題とは?

◎森田円市民課長 

 令和4年度末の交付率70%を目標に現在取り組んでいる。課題としては、現在、国がマイナポイント第2弾を実施しており、マイナンバーカードの新規申請が増加しているが、対象期間が9月末までとなっているので、10月以降どのように取り組むかが課題である。

◆内藤智司

 令和4年度の交付率が70%、目指すは100%だが、それは次年度以降だと思う。マイナンバーカード自身、「私は絶対作らないよ」という方も多く、100%にはならないのかと思うが、作りたい方には作っていただくということの取組が必要だ。

 そういった今まで作らなかった方への今後の対応は?

◎森田円市民課長 

 これまでは、大規模商業施設への出前申請やマイナンバーカードセンターの開設など、多くの市民が利用しやすい申請方法や窓口を提供してきたが、今後は町のスーパーマーケットや公民館など、小規模ながら住民の生活圏に合わせた出前申請も併せて実施していきたい。

 加えて、マイナンバーカードを利活用できる機会を増やす取組も必要であると考えている。具体的な取組としては、コンビニ交付は平成31年度から開始しているが、令和4年7月からは、スマートフォン等から証明書を申請し、自宅に郵送する「スマート申請」を開始している。このようなマイナンバーカードを利用できる機会を増やすことで、普及促進につなげたい。

◆内藤智司

 私はどちらかと言うと、マイナンバーカードというのは推進する考え方で今活動しているが、よくいろんな人に、「なぜ作らないのか?」と聞くと、若いお母さんたちも含めて、何のために作るのかというのがよく分からないと。では、運転免許証があればほとんどの自分の証明というのができる。私が自治会で勧めたときは、免許証を持っていない返納された方などが市役所に来ると、3つ、4つの別の書類が要る。でも、写真がついてあるマイナンバーカードを提示すると、それだけで事は済む。そういった利便性や、今は住民票がコンビニで取れるなど、将来的には、令和7年頃に、運転免許証がひもづけられる、健康保険証がひもづけられたという形になると、住民の利便性はあるが、そこに一括されることによってのリスクというのは、いろんな意見の在り方であるとは思うが、カード自身の運転免許証を1枚持つのにも、自己管理というのが非常に大事であって、それと同じような形のカードだと思う。それ以上に、自分で使っていく利便性というのをもっともっと付加していって、「持っていると便利だね」となればいいのかと思う。

 ただ、スマートフォンやコンビニでというのは、できる人はいいと思う。しかし、これからデジタル社会へまっしぐら、推進していく中にあって、取り残されるのは、そのデジタルに弱い方々だ。こういった方々に、利用してもらうには、今まで以上のそこへ手を差し伸べる努力が要ると思う。それが地域福祉につながっていくならば、地域自治協議会は一つの大きな担い手だと思うので、今後10月以降の対策の中で検討していただければ、地域としてもそういった地域活動の活性化と地域福祉というものに貢献できると思うので、その辺も検討してほしい。

【新クリーンセンターについて 】〈意見〉

◆内藤智司

 これまでの長い経過を振り返ると、仲川市長が初めて奈良市長に就任されたのが平成21年です。もうこのときには、既に移転すべきということで、策定委員会も結成されながら候補地を検討してきた。一時、候補地を決めて東部の中ノ川で、ここが断念という形の中で、もう一回探すという時に、一時は現地建て替えも軸に置きながら、次は5市町の広域化の勉強会に参加していくという経過がある。一旦、現地建て替えというのは、市長の視野の中にはあったかと思う。

 現在の七条地区への候補地、これは何の前触れもなく、令和元年12月、代表質問などで、「七条地区に建てます」と答弁された。これは印象的で覚えていて、今日に至っている。

 これは、広域化を前提とされており、特に隣接する大和郡山市との広域化の可能性において、これまで求めてこられた。県の奈良モデルと、それから5市町の協議を進められてきたが、今では生駒市と平群町が勉強会から離脱、そして令和3年度までに七条地区に建設を望んでおられた大和郡山市も地元自治会の反対、要望を受けて広域化からは離脱するというのがこれまでの経過だと思う。

 何を言いたいかと言うと、先ほど「斑鳩町の賢明な判断を願っている」と課長の答弁があったが、3月議会に私も代表質問で七条地区への建設の思いは何かと聞いたが、何としても建てると、一刻も早くあそこで建てたいという答弁をされている。単独になっても七条地区で建設をしていくとの考え方だったと私は記憶しているが、先ほどの答弁にあるように、今の計画自身というのは、広域化が前提だと思うが、今の現状から考えると、既に建設地を決定しなければならない時期がもう過ぎているようにも感じるが、いまだそれに至っていないということの中で、市長の姿が見えない。このクリーンセンターの建設に関してのところで。これと新斎苑とを比較するのは、違うと思うが、新斎苑のとき、あれだけ市長が地元で、いい悪いは別にして率先してやってこられた中で、今は見えない。これからなのかも分からない・・・。早くその方針というか、決定を出さなければならないのかなと思う。

 今ここで副市長にそれを尋ねてもおそらく出てこないだろうと思うで、私は9月に代表質問をさせていただくので、このことについては市長に直接問うてみたいと思っているので、それまでに何とか今現在の七条地区への建設が前向きに進んでいくように願って、私の質問を終わらせていただく。