奈良市 令和5年 3月定例会  03月06日-02号

  • 【1,公共施設の統廃合について】
  • 【2,指定管理制度の将来構想について】
  • 【3,ゼロカーボンを軸とした環境施策への取組について】
  • 【4,新クリーンセンターの未来ビジョンについて】
  • 【5,環境清美工場の管理運営を含めた管理事業計画の進捗について】
  • 【6,地域福祉(今後のデジタル化社会と高齢化社会への対応について)】
  • 【7,地域自治協議会の未来構想について】

◆内藤智司 

「明日の奈良を創る会、内藤」です。

 会派を代表して、市長に一括質問一括答弁により、通告に従い質問する。

 今回の代表質問において、主要な施策項目にもあるように、未来のビジョン、夢をどのように描いていくのかをテーマにして、市長と議論し、提言したいと考えている。

【1,公共施設の統廃合について】

◆内藤智司

 一貫して、我が会派のテーマとして掲げている、財政再建をしていく上において公共施設の老朽化、それを統廃合していく問題は、総論はよしとしても各論がなかなか進んでいかない。やはり地域に根差した公共施設、これの統廃合の問題は非常に重要な課題であり、これを計画的にしていかなければ今後の財政運営を語っていくことはできないと考えるが?

◎市長(仲川元庸) 

 本市においては、昭和40年代から50年代にかけての建物が多く、その更新時期や補修時期が今後さらに集中することが見込まれている。一方で、人口の減少などによる歳入構造の変化により今後の財政負担を考えると、公共施設の総量の縮減ということは、避けて通れない問題である。

 こういった状況に対応するために、総合的に公共施設の計画的な管理をしていくことが重要であると考えており、市民の財産である公共施設やインフラなどをどうすれば持続可能な形で次世代に引き継ぐことができるのか検討を進めている。

 1月にお示しした「奈良市新たな行財政改革計画」の中では、公共施設の適正化を取組の柱の一つとして、今年度を含めた4年間で施設の在り方や運営方法の見直しを進め、あるべき公共施設の姿を示し、具体的な取組を行っていきたい。

 これらの見直しに当たり、市民や地域のニーズを踏まえた公共施設の適正配置を行うことで、将来の負担を可能な限り縮減し、市民サービスを今後、持続・維持可能なものにしていくことが重要である。

◆内藤智司〈意見・要望〉

 事業も含め、総論はよしとして、各論に入っていくと、なかなか地域での反応というものもある。今年度で明治連絡所が閉鎖されることになった。この件についても本当に長い期間、1年以上地域と議論を重ね、市民サービスを維持していくための方策をどうするか。ただ単に行政機関を閉鎖するということではなく、そのための地域サービスというものを根幹に置いて統廃合というのは進めていかなければならないと思っている。

 行財政改革の大きな柱であろうと思うし、職員の皆さんの英知を絞って、本当に現場、地域に通っていただきながら、意思疎通しながら進めていくことを望みたい。

【2,指定管理制度の将来構想について】

◆内藤智司

 指定管理制度を導入している施設のうち、多くの施設の指定管理者である奈良市総合財団に対しては、その安定的な運営を図るため財政的補助を行ってきたが、来年度予算には補助金が計上されていない。

 総合財団が管理するこれらの施設のサービスの維持ができるのか?

また今後の指定管理制度の在り方をどのように考えているのか?

◎市長(仲川元庸) 

 奈良市総合財団においては、施設の管理運営を行っていただく部分が多くあるが、市としては、施設設置者としての責任を果たす立場からも、指定管理者制度の本旨である、市民サービスの向上や経費の縮減はもちろんのこと、利用者の安全や安心の確保、法令遵守、市民への説明責任などの観点から、引き続き指定管理施設に対してモニタリング調査を行い、施設の管理運営状況の把握及び指定管理者に対する指導監督の徹底によるサービスの質の維持向上に努めたい。

◆内藤智司〈意見・要望〉

指定管理制度の将来構想、答弁の中でも、モニタリングとおしゃっていた。私は以前もこの指定管理の在り方について意見を述べた。議論もした。それは、総合財団を中心とした財団の自立運営と強く市長がおっしゃったときに、本当に自立の支援をするだけが市の役割かというところに対して、一定の疑問を持っていた。モニタリング、これの意味というのは、指定管理が適正に、公正に公共の施設として運営されているかをチェックする。そこで自立を求めるばかりではいけないと思う。現場と連携をしながら、協調しながら進めてほしい。

 今回の予算に関しても、一方的に現場に下りたのではないかと。そこで開かれた理事会で、その指摘があったようにも聞いている。基本、市長がおっしゃったモニタリングをきちっと日頃現場と行いながら、それに対する対価、これも私は必要ではないかと思う。その辺りも今後考えていただきたい。

【3,ゼロカーボンを軸とした環境施策への取組について】

◆内藤智司

 2020年10月、政府は2050年までに日本全体で排出される温室効果ガスを実質ゼロにするカーボンニュートラルを目指すことを宣言した。

 そのような背景の下、奈良市もゼロカーボンを一つの戦略として掲げる必要があり、また具体的な施策として来年度の予算を計上していると思う。これらの環境施策としての取組は?

 また、施策の中で進めている配慮すべきこともあるかと思う。例えば、最近全国的にニュースになっているEVバスに六価クロムを使用する。これについては?

◎市長(仲川元庸)

 今後の環境施策としてのゼロカーボン戦略は、本市としては今年度、奈良市ゼロカーボン戦略を策定している。

 この戦略の中では、奈良らしい伝統的な自然観や、それらが豊かに表れている歴史的・文化的資産を生かしつつ、GXによってさらに活力あるまちづくりを進めることを念頭に置き、温室効果ガス排出量を、2030年度には2013年度比で50%削減し、2050年度までには全体としてゼロにする、いわゆるカーボンニュートラルを実現する。そのため、本市においては、これまでの地球温暖化対策をさらに加速させ、集中的に取り組む必要がある。

 令和5年度においては、国の交付金を活用し、これまでも行ってきた地域における温暖化対策をさらに強く推し進めたい。

 具体的な取組としては、当初予算案として提出しているように、公共施設や宿泊施設、また民間の保育・教育施設等において、大規模に太陽光発電設備を設置することで再生可能エネルギーの活用を促進するほか、本庁舎においても断熱性能の向上などにより、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支ゼロを目指す、いわゆるZEB化を進めたい。

 また、CO2や大気汚染物質の削減目的のために、EVバス導入に際しまして補助金を交付する予定だが、議員御指摘のとおり、昨今の報道で一部海外製のバスに六価クロムの使用が指摘されているものが出てきているということを認識している。本市としては、この補助金の対象として、部品に六価クロムを使用しないバスに限定するなど、人や環境への影響に配慮した形で支援をしていきたい。

◆内藤智司

 ゼロカーボンを軸にした環境整備への取組は、奈良市のゼロカーボン戦略として、いよいよ2050年に向け稼働していくが、再生可能エネルギー導入や省エネルギー以外の観点として、排出されたCO2の吸収という点で林業や農業の対策も重要だと思う。

 昨今、世界的にも今、実践研究がされているカーボン・ファーミングという言葉が使われるようになってきた。これはCO2の中の炭素を土壌に培養させながら農作物を育てていくという取組だ。これは日本でも佐世保市を中心として全国で研修をされていると聞いている。そういった言葉が使われているが、どのような見解か?

 また、その他ゼロカーボンを目指すに当たって、本市にとって重要なものは?

◎市長(仲川元庸) 

 まず、カーボン・ファーミングについては、土壌中に有機物を投入して土壌中の炭素の蓄積を促進することで、CO2の排出量を減らす手法であると伺っている。

 具体的には、農業や林業などの土地を活用し、植物の成長によって大気中からCO2を吸収させ、その植物の残渣を土壌中に埋め込むことで炭素を蓄積するということであり、吸収源として期待ができると言われている。土壌に吸収できる炭素量がどれぐらいあるのかなど、まだまだ評価が確立されていない面もあると聞いているが、今後、このゼロカーボン社会を実現していくための一つの可能性であるということで注目をしたい。

 また、その他ゼロカーボンを目指すための重要な施策としては、エネルギー源以外では、廃棄物の焼却等に伴うCO2排出量が非常に多いということから、そこを削減するということも併せて重要だ。

【4,新クリーンセンターの未来ビジョンについて】

◆内藤智司

 新クリーンセンター建設においては、今年に入り、1月に追分梅園の地域から誘致の要望書が提出された一方で、七条地区周辺の住民らからは計画の白紙撤回の要望書が奈良市に提出されるなど、その後の策定委員会や市民環境委員会で建設候補地における議論が依然、膠着している状況にあると言わざるを得ない。その議論の中には、地域住民に理解を得る努力をしていくことは当然だが、具体的にどんな施設かの未来ビジョンを示していくことが必要ではないかといった議論もされていた。

 先日NHKで、ごみ施設をテーマにした番組が放映されていた。多くの方が見られた。今や嫌悪施設ではない、地域の産業を生み出す施設として紹介されていた。私たちは、以前より終始一貫してこのことを訴えてきた。

 改めて、奈良市がこれから建設を目指す新クリーンセンターのビジョンについては?

◎市長(仲川元庸)

 新たなクリーンセンターは、単にごみを焼却、処理する施設ということではなく、様々な可能性を持った、地域に新たな価値を創出することができるエネルギーセンターとしての側面を持ち合わせ、地域の魅力の向上や課題解決にも資するまちづくりの核となる施設を目指していきたい。また、施設の利用方法としては、廃棄物処理施設の特徴を生かし、エネルギーを利用した産業振興としての活用、また子供たちの環境学習の場、地域の方々のにぎわいの場などの面も含めて検討していきたい。また、災害時には、住民の皆様の命を守る防災拠点としての役割も期待されていると考えている。地域の暮らしに寄り添う生活利便施設などをさらに併設するということも一案だ。

 いずれにしても、引き続き地域住民の皆様の御意見も伺いながら、地域の方々や市民の皆様に喜ばれる施設を共に考え、共に造っていきたい。

◆内藤智司

 人口減少社会において安定的な処理を継続していくため、様々な事業手法の検討は重要であると考える。その中で何を造るかについて議論し、その上で、どこに造るのかを決める方法が前回からも問われていると思うが、その点については?

 

◎市長(仲川元庸) 

 どこに造るかよりも、まず何を造るかが大事ではという指摘、また、未来に向けての基本構想を描く中では、どこに造るのかということのみならず、エネルギーの活用の可能性、事業の方式を含めて、どういったものを造るのかということを検討することが大事であるということについては、そのとおりであると認識している。

 事業手法については、近年、従来の公設公営方式に代わり、民間の資金調達と経営能力・技術力を活用し、公共施設の設計、建設、更新、また維持管理、運営を行ういわゆる民設民営の事業手法であるPFI方式、また、それに準ずる公設民営方式、いわゆるDBO方式などが採用されることが増えた。最新の事例としては、より民間のノウハウを生かした効率的な運営を目指す公民連携方式を採用する自治体も出てきており、今後、奈良市にとっても最適な事業手法とは何かということをしっかりと検討していきたい。

 また、何を造るかという部分が重要ということの認識については、先日の策定委員会でも指摘をいただいた。本市としては、先ほどのゼロカーボン戦略の一環としても、この新しいクリーンセンターの機能要件、また、どのようなものを造るのかということが重要であると考えており、地域のまちづくりの拠点という視点でも重要だと考えている。現在、施設の基本構想を検討中で、今後、策定委員会の御意見も伺いながら、従来のいわゆる迷惑施設というイメージではなく、持続可能な開発目標--SDGsの観点も取り入れた、地域に新たな可能性と価値を生み出し、地域のまちづくりの核となるエネルギーの地産地消ができる施設として検討していきたい。

【5,環境清美工場の管理運営を含めた管理事業計画の進捗について】

◆内藤智司

 新クリーンセンターの建設と表裏一体として、これも今、重要な大きな課題だ。

 来年度、大規模改修工事設計業務委託費2700万円が令和5年度の予算案に計上されている。老朽化した環境清美工場の延命化を図るため、今後の方針は?

◎市長(仲川元庸)

 新しいクリーンセンターの稼働までの間、環境清美工場の安定的かつ安全な操業を維持していくことは、非常に重要な課題であると認識している。

 施設の老朽化が進んでいることから、今後10年間程度、環境清美工場の操業を維持していくためには大規模な改修が必要と考えており、令和5年度当初予算案で今後の改修工事に向けた設計委託費について計上した。

 内容としては、環境清美工場の延命化を図るための今後の方針として、焼却炉の状態、処理能力から考えて、必要な焼却炉に集中して改修工事を行うことを考慮に入れながら、クリーンセンターの稼働までの操業継続期間を見据えて、ごみ焼却施設の性能水準を一定程度まで回復させるための改修工事、その内容や工事の工程などについて設計をしていく。

 なお、令和6年度以降、設計をされた改修計画に基づき、焼却炉の大規模改修工事を速やかに実施し、環境清美工場の安定稼働に努めていきたい。

◆内藤智司

令和6年度以降、改修工事を実施するということだが、施設の老朽化が進んでいる。このため、スピード感を持って取り組むことが必要であるというふうに考えるが?

◎市長(仲川元庸)

 これはまさに御指摘のとおりで、令和5年度当初予算案で計上している大規模改修工事の設計委託については、最大限早い時期に成果をまとめ上げたいと考えており、これについては、まとまり次第、予算を御提案し、速やかに改修工事につなげていきたい。

◆内藤智司(ゼロカーボン・クリーンセンター・清美工場)〈一括の意見・要望〉

ゼロカーボンを軸とした環境整備の取組、新クリーンセンターへの未来ビジョンについては、一連の流れだと考え、組み立てながら質問したが、2050年にゼロカーボンを目標としていくということで、今戦略を策定していただいているが、これは早くに市長のほうから来年度、ゼロカーボンを宣言していただきたいと思っている。

 そのためには、いろんな施策の中でお聞きした、大きなウエートとしては、焼却場のCO2の排出、これをゼロにしなければ2050年へのゼロというものはないと私は解釈してもいいのではないかと考えている。その間、我々も、いろんなところで勉強しながら、視察をしながら、どういった提案ができるかも含めて、視察も行き、勉強もしている。

 まず、一貫して申し上げてきた、嫌悪施設であるという認識から地域の反対というものを前提に今まで取り組んできたが、誘致をしてもらえる施設、こういったものを市民に早く見せていく。このことで誘致合戦まではならないとしても、そこに期待してもらえる施設を造っていく。このことを明確にしていくことのほうが私は早道だと思っている

 話の中でもった、これからの次世代については産業振興、そのエネルギーを使って農作物とかそういったものをで産業を呼んでくる。そうすることによって、そこでの雇用が創出できる。観光の振興につなげていく。それから最後に、地球環境への取組、これらを4点同時に達成できる、そういった次世代のクリーンセンターが今、もう既に造られてきている。そういった事例を早く市民の皆さんに出してあげることが重要ではと思う。

 先日、会派と有志で、佐賀の清掃工場に見学・視察に行った。CO2を回収して、それを農地に、土壌に、ファーミングしていきながら、そこに産業を呼んでくる。そういった取組をもう既にされている。まだ始まったばかりなので、収支を生み出すというところは、まだ検討中らしいが、これは世界的にも注目されて、見学者が非常に多い中で、我々も行かせていただくことができたということは大きな進歩だ。カーボンリサイクルで産業の活性化を世界標準にというのを掲げておられる。

 それから、革新的なよい事例としては、熊本市の西部・東部の環境工場。これは基本、今、クリーンセンターイコール発電所というのが定番になっているが、これを例えば蓄電池に蓄電していく。それを非常用電源として、公共施設への電源としてためていくという取り組み。ここも余剰熱を利用して農場等への取組もされている。

それから、画期的な、今世界的に注目を浴びているのが、コペンハーゲンにあるコペンヒルという焼却場で、長さ370メーターで、ゲレンデになっていて草スキーができる、そういったところで、世界からの観光客が年間30万人。

それから、広島市の環境工場は、タイトルとして「美しすぎる清掃工場」という事例も出されている。これもまちの真ん中に清掃工場がある。こういったものをどんどん市民の皆さんに出していくということが、必要ではないかと思っている。

 それから、もう一点は、環境工場の、クリーンセンターの電気を利用したデータセンターというのが地方に分散されようとしている。これを政府も後押ししているが、今データセンターというのは都市部に集中しているが、そのデータ量をもっともっと増やしていくということで、地方への分散も考えられている。ここにクリーンセンターと併設、また連携するデータセンターというのも、これからの次世代の考え方としてはあるのではと思っている。

 それとクリーンセンターから出るエネルギーを全部ゼロカーボンに活用するということで、では、熱エネルギーをどこまで利用できるのかを、ある大学の先生に聞いたが、熱源として利用できるのは、その拠点から300メーターぐらいまでらしい。それを遠いところまで運ぶということはできないので、クリーンセンターから周辺を全部市の施設で囲っている市もあるようだ。そこへ熱源を利用していくということも含めて、そういった土地の活用が必要という意味では、今まで私たちはどこに造るか、場所の選定というのは、あえて言うべきではないだろうということで、早く造るための協力というか意見を出してきたが、今の七条地区においては、このエネルギーを全部吸収させてゼロにしていくというところにおいては、不適切ではないかと感じる。

 クリーンセンターは嫌悪施設でないということを、早く市民の皆さんに事例を出して検討してほしい。民間を活用した手法の検討の仕方、これも一つ、大きなやり方だと思う。

 来年度の予算編成の中に若い世代、いわゆる大学と連携した事業の取組ということも予算化されていたと思う。

例えば土地の地権者や、行政間、市民の皆さんというところから一歩抜けて公共の大学、奈良市って資料にもあったが、本当に大学が7つあって、いろんな知見、賢智がある。そういったものを利用して若い人たちの声や、考え方などを前面に出して、こういった施設の在り方というものと連携されていくのも一つの考え方だと思っている。そういった意味で、これからのクリーンセンターの建設を一刻も早く、そして現施設を一日も長く延命していくことは、非常にこの2つを一体として考えていく必要がある。

 先ほどあったスピード感、現在の施設に対しての考え方は、急務である。来年度の当初予算を待たずして早く、9月補正なり12月補正なり、その中でスピード感を持って対応していかなければならないと思うし、現場を見ていると、大改修しようと機械をよけたところで、その土台が本当にもつのかどうかというところも懸念される。一体いかほどのお金が要るのか、本当に改修できるのか、そういったところで、窮地に追い込まれているのが今の施設だと思っている。

先日、工場長は、「毎日眠れない」と言っていた。毎日故障が起きる。それに対応していかなければならない。こういった現状の中で、去年の4台止まる事故が本当に起きたらどうしよう。その中で、今現場で一生懸命、あの施設を守っていただいているというところに対しては、全員で応援していかなければならないと思う。

それから、環境清美工場の改修に関しても意見を述べたので、その点も含めて要望しておく。

【6,地域福祉(今後のデジタル化社会と高齢化社会への対応について)】

◆内藤智司

 市長の提案説明において、「新年度当初予算は、未来に向かってまちの成長・発展を生み出すための取組に重点を置いて編成した。そして、その柱の一つとしてDXで暮らしをアップデートするまちを目指して取り組んでいる」との説明があった。

 市役所の業務のデジタル化は、確かに業務の効率性向上において大変重要なことであるが、市民生活の利便性の向上、市民サービスの向上につながっていくことが必要であると考える。

 行政における手続はスマホやパソコンでの様々な申請、またマイナンバーカードを利用した住民票発行の手続など便利になっていくが、これらは市民自ら申請や手続をすることが必要なものであり、スマホやキオスク端末の操作に不慣れな高齢者には、なかなかその恩恵が行き届かない。高齢者が行政サービスを享受し、安心して生活を送っていく上で、きめ細やかな支援が引き続き必要であり、そのためには、行政だけでは手が届かないところを地域の力で支援していくことが不可欠ではないかと考える。

 そこで、今後デジタル化がますます進む一方で高齢化も進展していく中で、市の行政として高齢者への対応や支援をどのように取り組んでいくのか?

◎市長(仲川元庸)

 社会の急激なデジタル化に伴い、デジタルに不慣れな方々への支援が求められているということから、現在、そういった方々を対象に福祉センターや公民館などでスマホの講座、パソコンの講座、また相談会などを開催し、高齢者の方々が身近な場所でデジタルの活用について学んでいただけるよう取組を進めている。一方で、福祉センターなどに御自身で出向いていただき講座に参加をすることが難しいという方もおられるが、そういった部分については、今後引き続き、様々な取組を検討していくことが必要である。

 今後、市役所業務のデジタル化を推進していくに当たり、高齢者の不安を解消し、社会の変化に取り残されることがないよう行政と地域の関係団体が一体となって取り組んでいくことが必要である。

 また、福祉分野においては、まだまだ人が人を支援するという場がたくさんあり、単身の高齢者世帯が増加する中では、地域で福祉活動を実践していただいている団体の方々の負担が昨今、増加しているというようなこと。また、そのような活動の担い手が不足しているという状況がある。急激な高齢化社会が進む中においても、安心した生活を送るために、ICTの導入により支援者を補完していくという取組も必要だ。

 例えば、日常の見守り、買物支援など、対応が可能な領域は数多くあると考えている。今後、地域福祉におけるICTの活用については、地域の支援関係団体とも協議をしながら、地域の実情に即した内容となるよう検討したい。

◆内藤智司〈意見・要望〉

 今後のデジタル化社会と高齢化社会への対応で、一定の考え方をお聞かせいただいたが、本当に単身で公民館などの催しに行けない方々にどうやって手を差し伸べていくかというのが、今本当に急務になっている。先ほども連絡所が閉鎖されて、我々としては、その業務の一部を地域として受けていくということを含めて、さらに一歩越えて、そういう方々にどうやって手を差し伸べていくか?このことを地域自治協議会の中で今、議論しているところだ。

 それは、行政が対応するということには本当に限界があると思っている。やっぱり地域で担える力をきちっと、民生さん、社協などとどの様に協力していくのか。地域で市民サービスは何かといえば地域福祉、弱者、障害者も含めた高齢者への対応だ。お子さんとかは、学校とか教育委員会とか一つのネットワークがある。でも、家に引き籠もっているお年寄りは、そこから置いていかれる。そこを我々が迎えに行かなければならない、そういった対応をこれから行政と地域とが一体となってフォローしていくべき。我々が実践的に地域で活動していく。それを、行政が支援していくということがこれからの地域づくりだと考えている。

【7,地域自治協議会の未来構想について】

◆内藤智司

 地域自治協議会について令和元年度に11団体が認定され、現在14地区で設立されている。設立から数年が経過する中で、地区によっては地域の各種団体の連携が進んできたようにも成果が感じられる。また、各地区の取組における特色や個性も表れている一方で、それぞれの地区の課題も顕在化してきているように思う。

 奈良市自治連合会に設置された地域自治協議会検討委員会でも、各地域それぞれの実情や地域自治協議会を構成する各団体の問題などが報告されているそうだが、まだ地域自治協議会が立ち上がっていない地域においても、設立のメリットがあるのか、担い手が確保できるのか、そして必要な財源が確保されるのかといった懸念する意見が出ていると聞いている。

 人口減少や少子高齢化が進み、自治会加入率の低下等による地域の担い手不足も生じている中で、地域の課題に対し、地域全体の力で解決に取り組んでいく地域自治協議会の役割は、今後の市政運営においても、ますます重要なものになると考えるが、今後の地域自治協議会の活動の活性化、そして設立の促進に向けては、市として地域のそれぞれの特性や状況に応じた支援のメニューを提示して、サポートしていくことが必要であると考える。

 例えば、公園の環境整備については、現在は公園ごとのグリーンサポート登録団体が草刈りなどを行い、公園の美化、安全確保のため活動をしているが、こうした団体を地域自治協議会の担い手として巻き込み、地域自治協議会を窓口として各地域の実情や要望に合わせた支援を行っていくことで、より多くの公園を適切な状態に維持管理できるだけでなく、地域全体の活性化につながるものではないかと考える。

 そこで、これからの地域自治協議会の設立促進を図るための働きかけや、活動促進に向けた支援の在り方については?

◎市長(仲川元庸)

 住民サービスや地域コミュニティーを維持していくために、地域自治協議会の設立促進や活動支援に向けた取組は大変重要なものだと認識している。このため、現在、各地域において地域自治協議会の主要な構成団体である地区自治連合会への聞き取り調査を行っているほか、地区自主防災・防犯組織、地区民生委員・児童委員協議会、地区社会福祉協議会への働きかけに取り組んでおり、各地域が抱える課題を具体的に把握し、それらに応じた対策が取れるよう取組を進めている。

 また、地域自治協議会の持続的な運営に関しては、地域との協働による住民サービスの向上とともに、地域の財源確保という面からも、これまで地域で担っていただける業務を精査してきたところだが、現在、議員御指摘の公園等の草刈り業務などについても、優先課題として、そのスキームの具体化に向けた調整を進めている。

 本市としては、将来の住民サービスの維持とともに、行政運営の効率化の観点からも地域団体のプラットフォームである地域自治協議会には特に大きな役割を期待しているので、それぞれの地域の課題や特性などを伺いながら、地域自治協議会の設立支援、また運営強化に向けしっかりと取組を進めたい。

◆内藤智司〈意見・要望〉

 私が住まう、明治地区においては、新年度から明治連絡所が閉所となる。閉所後の行政サービスの在り方、地域自治協議会の各構成団体が一体となって、今必死にそれを考えている。

 これまでマイナンバーカードの取得促進についても熱心に取り組んできた。やはり高齢者にとって、実際にマイナンバーカードを利用して、スマホを使って申請手続をしたりするなどのハードルは高い。地域としてどのようにそれを支援できるか?担い手の確保なども含め検討している。

 DXで行政の効率化を図ること、市民の利便性向上を図ること、これは大変重要なことであり、今後どんどん加速していくべきであると思うが、高齢者への対応、これをないがしろにすることは、私はできないと考える。行政としても各地域と連携を、きめ細やかな支援を行っていただければと思うし、また一例で申し上げたグリーンサポートについても、地域自治協議会が旗振り役となって公園の草刈り、これをできるボランティアを集めて、草刈り機などの準備をして、地区全体で快適な公園づくりができるように今、取り組んでいる。「年2回しか来ない公園は、年中草ぼうぼうなんですね。」そこに人って絶対集まらないですよ。でも、集まれる場所といったら公園なんですね。そこが年間きれいな状態になれば、当然人は寄り添って井戸端会議をしていただける。そこでいろんなことができる。そういったためにも、この制度を活用して、地区は地区で自分たちの公園をきれいにしていく。このことも大きな一つの手がかりだと思っているので、市としても、こうした活動に対して財政的な支援だけではなく、地域の意見をしっかりと聞き、それぞれの地域の実情や意向に合わせたサポートをぜひ進めていただきたいと要望しておく。