奈良市 令和5年2月 市民環境委員会 02月15日-01号
- 【1,ボランティア登録制度について】
- 【2,ごみの収集区域の変更の件について】
- 【3,有害ごみについて】
【1,ボランティア登録制度について】
◆内藤智司
地域にいろいろなボランティア団体、ボランティアセンター等あるが、地域にとってこれからのボランティアは、不可欠な存在であろうと思っている。
まず、ボランティアセンター、ボランティアインフォメーションセンターに登録している団体が今約500団体ほどあると聞いているが、一方で、奈良市が実施しているボランティア登録制度のボランティア登録者は93名と聞いている。ボランティアの内容の充実や活動の担い手の裾野を広げていくことについて、どのように考えているのか?
◎高本英明地域づくり推進課長
ボランティア登録制度については、子育て支援や外出支援、軽作業などのボランティア活動への参加希望者に登録をいただいており、ボランティアを必要とする団体の要望に応じてマッチングを行う。
令和4年7月から、参加希望者の登録の際に奈良市ポイントを100ポイント付与して登録を促進しているが、さらに幅広い分野で登録者の増加を図っていくことが必要だ。
このため、今後、参加希望者だけでなく、ボランティアを必要とする団体についても、ボランティア登録制度の周知を図っていく必要があると考えており、このためにボランティアセンター、またボランティアインフォメーションセンターの利用登録団体だけでなく、市ボランティア連絡協議会、また自治連合会など地域で活動されている団体、また福祉・介護施設などに対しても登録制度の周知を進めて、登録者増加、活動参加の促進を図りたい。
◆内藤智司
現状のボランティアの登録制度は、お手伝いできる個人、お手伝いをしてほしい団体としているが、個人と個人、これを直接つなぐ仕組みについては?
◎高本英明地域づくり推進課長
ボランティア登録制度におけるボランティアの依頼については、ボランティアインフォメーションセンターやボランティアセンターの利用登録団体の活動や、市が主催または共催する事業などの市が認める活動を対象としている。
これについては、適切なマッチングを行うことにより市民が安心してボランティア活動に参加でき、それによって市民の参加促進につなげるため。
ボランティアに係る個人の依頼と個人の参加希望者のマッチングについては、依頼内容の調整や活動における適切なルールの設定など課題もあると考えられることから、現状のボランティア依頼の実態なども踏まえながら、今後、他市の事例なども研究したい。
◆内藤智司
他市では、働いている方々にボランティアを手伝っていただくような取組も実施されていると聞いている。例えば、仕事に行く途中でお年寄りの方のごみ出しを手伝うとか。担い手不足が生じる中で、働いている方などにボランティアに携わっていただくような仕組みについては?
◎高本英明地域づくり推進課長
高齢化の進行やライフスタイルの多様化などに伴い市民公益活動の担い手が不足している中で、勤労者や若い世代にボランティアや地域の活動への参加を促していくことは大きな課題である。
こうした担い手の確保に向けて、企業やNPOなどの団体への参画の働きかけや、勤労者が気軽に参加できる仕組みづくりなどについて、関係部局との調整も行いながら研究している。
◆内藤智司
奈良市のポイント制度には、ボランティアポイントというものがある。ボランティア活動で得られるポイント事業が限られているということだが、ボランティアの継続性を考えれば、活動に対するポイント付与やICTなどを活用した気軽なボランティア申込みができる環境整備が必要と考えるが?
◎高本英明地域づくり推進課長
ボランティアポイントとして奈良市ポイントを付与する事業については、図書館ボランティアや各地区社会福祉協議会でのサロン活動、また、「はぐはぐ祭り」などのボランティアインフォメーションセンター主催イベントなどでのポイント付与があるが、奈良市ポイントの対象事業の拡充を図るよう、他の部局とも調整を行い、検討を進める。
また、参加機会の拡大については、ボランティア登録制度によるマッチングのほか、ボランティアインフォメーションセンター及びボランティアセンターにおいて掲示をしている「行きますカード」、「来てくださいカード」をホームページにも掲載して情報の提供を行っている。
特にボランティアインフォメーションセンターにおいては、団体の活動紹介やセンターの事業紹介、また、未経験者などにも分かりやすく解説した動画など、よりボランティアに関心を持っていただけるよう、ユーチューブを活用して動画を配信し、情報提供をしている。
こうした広報活動のほか、今後市民の方々にボランティアとして協力をいただく市の各種の事業においては、ホームページに加え、より気軽に見ていただけるLINEも活用して募集や参加申込みを行うなど、他の部局とも連携して新たな参加機会の創出を図りたい。
◆内藤智司
今、スマホが大きな利活用をされているが、このスマホで奈良市ボランティアポイントを付与できるようにできないのか?利便性を考えれば、スマホでポイント管理できるようにするのもひとつ手ではないのかという点。
そして、ボランティアの登録申込み、マッチングなどもスマホで手軽に行えるようにすべきでないのか?
もう一点、奈良市のポイント制度やボランティア制度について、スマホなどICTをもっと活用すべきではないのか?
◎高本英明地域づくり推進課長
奈良市ポイント制度におけるボランティアポイントの付与などの手続については、利便性向上に向け、スマートフォンのアプリを用いる方法などが有効に活用できるか、検討を進める必要がある。
また、ボランティア登録などにおけるスマートフォンの活用についても、申込み等の手続においてその有効性を検討したい。
一方で、ボランティア活動の依頼者や参加者の意向、またニーズの確認などマッチングを行うためには、丁寧に相談に対応していくことも必要なので、どういった形でスマートフォンなどを活用できるか調整が必要。
今後、この奈良市ポイント制度、またボランティア登録制度における情報発信の推進、また利便性の向上を図るため、スマートフォンを利用するLINE、またアプリなどICTの様々な活用について、情報政策課などの関係部局とも連携して検討を進めたい。
◆内藤智司〈意見・要望〉
今まさに少子化、高齢化が超がつくほど進んでいるが、人口減少や様々なところで、これまで実施した活動を維持するのが難しくなってきている。これは、地域で活動していると、本当に地域でボランティアされている方が高齢化していって、もう引退せざるを得ない。
朝の見守り、それから、地域で買物難民とか、ごみ出しもそうだ。そういった方々がどんどん、高齢化していく中で、ボランティアというのは、うちの会派で勉強している中で、「さわやか福祉財団」という冊子を頂いて読んでが、こんなのも含めて総体的に、ボランティアというのは今何かというと、「高齢者の方々にいかに手を差し伸べていくか」この活動だと思っている。
そういったところを、ボランティアセンター、インフォメーションセンターもしかりだが、地域に委ねるのではなく、市は市側の思いとして、地域は、市が立ち行かない市民サービスを担っていただけたらという思いと、地域は地域で、自分たちでそういった方々に手を差し伸べていく活動をどうしてくか考えながら、協議会と市と連携しながら行うべきだと思う。
いろんなツールを持ってボランティアというものの拡大を図っていく。働いている方にも参加できる仕組みはないのか?これをもう行政だけでなくて地域でも考えていく。そういったことが必要だと思う。
それと、ポイント制度をいろいろお尋ねしたが、ボランティアポイントだけでなく、市にいろんなポイントがある。健康増進(歩いたらスマホでポイントを入れられる)とか、高齢者の方が体操をするとポイントをもらえる仕組みになっているなど。それらを1つにまとめて、もっと使いやすい制度に今後していくべきではないのか。それぞれが分かれていて、使い方が分からない。バス料金に代えられるなどの仕組みを、もっと広く全体で使えるような大きなパックにすることも必要だと思う。
【2,ごみの収集区域の変更の件について】
◆内藤智司
先般、奈良市の自治連合会に説明に行かれて、「今回、4月から大きく収集区域が変更になります」ということの伝えがあったが、この家庭ごみの収集区域の変更の概要と、周知方法については?
◎山田精二収集課長
市街地地域における家庭系ごみ収集業務については、平成25年度から奈良市清美公社への委託を開始し、段階的に委託区域を拡大、令和2年度からは他の民間事業者への委託も開始し、令和4年度に予定していた割の地域が民間委託となった。
また、家庭系ごみの収集エリアについては、委託区域を拡大する中で、市の直営収集をするエリアと清美公社の収集するエリアが入り組むなど収集効率の悪化を招き、市民の皆様にも少なからず御迷惑をおかけすることもあり、都度、収集エリアの見直しを図ってきた。
区域の変更の周知については、市民だより、奈良市ホームページへの掲載に加え、変更になる自治会に対して個別に変更内容を記載した回覧文書の配布を依頼している。今回の変更により市の直営、奈良市清美公社、民間事業者の収集エリアがおおむね区別できたことにより、今後大幅な収集区域の見直しは生じないものと考えているが、ほかに市民サービスの向上に必要な見直しがあれば適宜対応を図りたい。
◆内藤智司
それでは、今回、最終段階と言える体制を構築されたと受け取るが、家庭ごみ収集業務の委託率について、直営、公社、純粋民間があると思うが、それぞれの委託率については?
◎山田精二収集課長
令和5年4月からの民間事業者への委託により、直営の収集が29.7%、奈良市清美公社が40.7%、民間事業者が29.6%となる。
◆内藤智司〈意見・要望〉
今回でこれまでの大きな目標に対しての整備は、一応は終えたということで、これから新たに変更が生じてくるということは当面一応ないと判断しておく。
気がかりなのは、周知方法。ホームページ、市民だより、それから自治会のほうに回覧用のチラシも配付途中だと聞いている。しかし回覧となれば、これは見る人、見ない人、ほとんどの方が見ていないように感じる。
それと、市民だよりに載せるやホームページ、いろんな手法はあると思うが、4月になったときに、そのうち落ち着くとは思うが、私の区域でいえばD、Gの区域がH区域になる。そうなると、生ごみは変わらないが、プラスチックごみが木曜日から月曜日に変わる。これは大きな変更だ。日常生活の中において、このパターンというのは皆さんもうルーティーンになっている。それを「木曜日はプラスチックごみ」を明日から「月曜日ですよ」と言っても、当面は混乱する。
前回のときも相当混乱した。3か月ぐらいで落ち着くだろうが。その間、もし4月、5月にその混乱があったとき、誰が困るかというと自治会だ。会長のとこにどんどん電話がかかってくる。だから、初期のところに対して、パトロールをしてもらえるとか、そういったことも検討してほしい。
自治会ごとでやり方は違うと思うが、私の地域では、「これは絶対に知ってほしい」という内容は全戸配布する。それも、今月全戸配布したのでは間に合わない。4月から変わるのなら3月に行い、直前にもう一度行う。などが効果的ではないかと思う。
それは自治会で行うことだが、今回多くの範囲でその影響があると思う。その変更点を速やかに、なるべく混乱を招かないような方策を4月までの間、もう一度考えてほしい。
また直営を30%にしていく、それから純粋民間を入れていく、そういった作業を長年にわたってやってこられたし、今回こういった地図の整備をされていくのも、いろんな形で相当苦労されたと推測する。本当にこの間、ここまで体制を整えていただいた課長をはじめ、職員の皆さん、大変御苦労さまでしたと思うので、お伝えしていただきたい。
【3,有害ごみについて】
◆内藤智司
現在、有害ごみの収集は申込制で、高齢者等にとっては非常に出しにくい環境にある。利便性向上の取組については?
◎山森直人廃棄物対策課長
乾電池等の有害ごみについては、以前は電話等で申込みいただき、大型ごみとともに回収するか、事前予約の上、環境清美工場へ持込みするかの2つしか方法がなく、市民の需要に十分には応えられていなかった。
そのため、電池類については、令和3年度に本庁、西部、北部の各出張所に拠点回収ボックスを設置し、令和4年度には東寺林連絡所、南福祉センターの2か所にもボックスを設置し、現在5か所で回収を行っている。
これらの場所は、開庁時間内であればいつでも利用することができ、ボックス設置以降、本庁を中心に利用される方が多く、電池類の回収は増加している。
本庁へは職員が毎日回収に行っており、1日平均30から40キログラム程度回収をしている状況。そのため、5か所のみでは十分に需要に応えられていないと考えられることから、今後これらに加え、未設置の公共施設等にも速やかに回収ボックスを設置し、回収場所を順次拡大していくことでさらなる市民の皆様の利便性向上を図っていきたい。
なお、袋に入ったまま電池をボックスに入れる方がよく見られるので、袋から出してボックスに入れていただきますよう、また、その袋を持ち帰っていただくよう、この場で改めてお願いする。
◆内藤智司
この件は、あるマンションに住んでおられる市民の方から問合せがあって話を聞いたり、地域の方に無差別で確認した。
皆、困っているようだ。方法が持込み、もしくは申込み。設置、回収場所を増やしたといっても、公共施設。だから、市役所へわざわざ持っていく、ボックスに入れる。例えばそれぞれの公共施設に設置して、そこへ持っていかなければならない。
そうではなく高齢者に手を差し伸ばしていくということになれば、ペットボトルでも資源ごみでも月に1回、自治会の所定の場所に出せる。そこを利用することも可能ではないのか?今、我々は自治協議会というものを運営しているが、そういったお年寄りに手を差し伸ばす。資源ごみ、有害ごみで困っているようなら、半年に1回公園にボックスを設置する。電池とかは、1か月に1回などでいいと思う。もしくは半年に1回、地域で集めるなどの対策を検討したいと思う。
そういうことも地域づくり推進課と連携していただいて行うことも可能だと思うので、地域のお年寄り、不自由な人たち、遠出できない人たちのところへ手を差し伸ばしていくという方向をぜひとも検討してほしい。