奈良市  令和6年1月 市民環境委員会  01月30日-01号

新クリーンセンターのイメージ払拭について

◆内藤智司

 今回、第4号、第7号の新クリーンセンターに対する反対の請願書、いずれも理由がそれぞれあるが、地域でなかなか嫌悪施設というものが受け入れられないということで、地区の代表という形で出てきていると思う。

 これは、ごみ処理施設はイメージが悪いから、今までの「嫌悪施設」というところがなかなか払拭できていないと感じる。行政側がイメージを払拭できていないのではと考えるが?

◎西川智宏クリーンセンター建設推進課長 

 住民の皆様との意見交換会等で、新クリーンセンターをエネルギー拠点とした将来へのポテンシャルについて、新施設に隣接するエリアでのインフラ整備やまちづくりに関する先進都市施設の事例紹介を用いながら丁寧に説明しているつもりだが、白煙による大気汚染がある、臭いが漏れてくるといった意見をいただくこともまだまだあり、そのたびに周知不足であることは感じている。

 一方で、戸別訪問等を行い、最新のクリーンセンターができることによる地域のメリットや正確な情報を御説明させていただく中で、住民の方の誤解が解け、不安が解消され、御理解が増えていっているとも感じている。

 それでもなお反対意見がある現状を踏まえ、近年に建設されたクリーンセンターの施設見学を実施するなど、今後も地域の魅力向上に貢献できる施設であることを繰り返し御説明し、イメージの転換を図っていただく取組を進めたい。

◆内藤智司

 私どもは今までは、新斎苑と一緒で、どこでもいいから早く建てなければならないというスタンスで臨んできた。しかし、新斎苑で我々自身が経験したことといえば、地元を分断させてしまったということを強く感じている。

 斎苑という嫌悪施設に対して、地元の合意が得られなかったまま建ててしまった・・・。その結果、今なお地元が分裂してしまっているというところからすると、今回のクリーンセンター建設に対しても、我々はどこでもいいから建てるという思いはあるが、その前提は地元の合意が必要だということを前々から申し上げている。

 今回七条で進めるならば、上がってくる請願に対しては全て取り下げていただく、このことがこれから七条に建てていくための前提だと思っていた。

 しかし、今の現施設が140億円プラス20億円、まだどこまでかかるか分からない、こういった費用を重ねなければならない中で、七条の建設の予算すら出せないというような状況で、全体に対してはこういう請願が上がっているが、個々で説明していくと理解が得られる。大切な活動だと思うが、14年に活動をして、その逆算をしたスケジュール。今後議論になってくると思うが、新斎苑から考えると1年、1年半、2年遅い、このスケジュールは。

今1軒ずつ歩いてやっていくというのは、新斎苑のときはもっと前から議論して、どんな建物を建てるか、ボーリングして、こんな予算がかかる、そこから議論をし始めた。これを私たちあと1年半の任期の中でこなせるかというと、とてもじゃないが今のスケジュールでは無理ではないか。それでも我々は建設地を決定していかなければならない。

 それと嫌悪施設、今の他のクリーンセンターはおっしゃるように、ほぼほぼ本当に来て歓迎されている施設のほうが多い。先ほど副市長の答弁の中で、「嫌われる施設ではありますが」という答弁をされているということは、行政自身がまだ嫌悪施設という感覚を払拭されていないから相手にそれが伝わらない。それは地域によっては私が説明したら、「そんなんやったらうちの地域に持ってきたらええやんか」というところもある。雇用が守れる、環境はよくなる、設備がよくなる、そういったところを皆さん自身が気づかない事には、相手には伝わらないと思うし、まだまだこれからそこに時間を要すると思う。

 請願を取り下げていただかなければ、我々は次の議論には入れないと、申し上げておく。