平成28年3月 定例会【討論】-03月25日

◆20番(内藤智司君) 私は、今般提案されました議案第25号 平成28年度奈良市一般会計予算の組み替えを求める動議、そして議案第25号 平成28年度奈良市一般会計予算に対する修正案、この2案に対し反対をし、その他議案に対して賛成する立場で、議案第18号、議案第23号、議案第25号、議案第49号に意見を付して賛成討論をさせていただきます。
 まず、議案第18号につきましては、奈良市市民参画及び協働によるまちづくり条例の一部改正について、現在、自治連合会を中心として、行政の目指しておられる地域自治協議会の仕組みが将来的にうまく機能すれば、地域自治にとって、人口減少に向かっていく、高齢化が進んでいく中で大きな成果を果たせるものと考えます。行政のそれぞれの分野における担い手として有効的な役割を果たせるものと考えます。例えば地域包括ケアシステムを進めるにおいては、行政の出先として地域自治協議会の果たす役割は大いに期待できるものであります。
 しかし、庁内の横断的議論が進んでいないことは否めないところであります。今後、協議会の議論が進む中においては、庁内の対応が求められると考え、より一層の横断的な統制を図られるよう要望しておきたいと思います。
 議案第23号 奈良市小規模上下水道施設の公共施設等運営権に係る実施方針に関する条例の制定についてですが、東部地域の収支不足は深刻な問題であり、公営企業として事業を継続するには規制が厳しく、民間のように柔軟な事業展開が難しいことは今回の説明でおおむね理解したところです。
 しかし、生命の根幹である水道事業の運営を民間に任せることを市民が理解するには時間と説明が不足しています。今後進めていく上において前項で指摘したように、公営企業を民間事業者へ移行することで、上下水道の安全対策は十分であるかを説明し、理解を求めることに時間を惜しまず、市民へ説明をすることを強く求めていきたいと思います。
 議案第49号 奈良市一般職の職員の給与に関する条例の一部改正についてでございます。
 今回の改正は、奈良市立こども園、幼稚園、保育園で働く全ての臨時保育教育士を対象とした給与面における処遇改善を図られるものです。
 今、国でも議論がされている保育士の不足問題に対し、今回労働環境の改善について図られたことについては一定の理解はするところですが、給与体制が変更されることによって一部のところで不利益が生じることは絶対にあってはなりません。現給保障を、今後補正予算等の処置を必ず行っていただきたい。また、保育士不足の原因、要因は何か、現場の声を真摯に受けとめ、労働環境の改善をさらに図っていただきたい。特に出産を機に復職を諦められる方も多いと聞きます。復職できる職場環境の改善を求めていきたいと思います。幼保再編計画については、再三議論をしてきたところでございます。しかし、行政側は、民間活用も含め、保護者や地域に再編計画全体像を示さず、不安と不満を与えております。国においても軽率な発言が世論からの反感を買い、対応が後手に回る事態となっています。本市においても同様に、対応のまずさで全体像を示さず、個別対応で進めようとする行政側の対応は非常にまずいように思えてなりません。
 奈良市として早急に再編計画の方向を示していただき、保護者の方々の不安を解消していただくことを強く要望いたします。
 議案第25号、新斎苑の事業についてでございますが、本会議でも多くの議論がなされた中、本当に困難な課題であると改めて痛感したところでございますが、長年の奈良市の重要課題において地元地域の役員の皆さんと話し合いを進める中で、奈良市のために受け入れよう、受け入れたことによって地元のためになったとしたいなどの意見が出されたことは、新斎苑建設を望む多くの市民を代弁して、心より感謝を申し上げたいと思います。
 超高齢化時代を迎える今日、早期建設を進めていくことは全市民の願いであります。建設に当たっては、まだまだ多くの課題が残されていると思いますが、担当課だけではなく、全庁一丸となって今回の事業に取り組んでいただきますよう強く要望し、私の賛成討論とさせていただきます。